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2002年8月後半
久々に友人納富と会う。焼き肉屋で食事をして、そのあとお宅までお邪魔して、11時半過ぎまで延々と話をする。
前にあったのは、3月末なので5ヶ月ぶりだ。そのときは、竹本健治が手に入らないという話をして久々に会おうという話になったのだった。そのときに借りたままだったゲーム三部作と『殺人ライヴへようこそ』を返す。まあ、そういうわけなので、話は『ウロボロスの偽書』『ウロボロスの基礎論』辺りから始まる。笠井潔や新本格の話からメフィスト賞作家の話になったり、京極夏彦やらこの間の「怪談百物語」の「四谷怪談」あたりの妖怪談義、映画では『スターウォーズ』『指輪物語』から『ピンポン』まで。音楽ではチャクラとあがた森魚とか、早川義夫のライヴ盤とか。まあ、普段日記に書いているような話を延々4時間近く話していた。普段これらの話の話題の一つでもできる人はいないし、仮に話ができたとしても精々どれか一つのジャンルだから、これだけいろんな話ができるというのは嬉しい。
話はとめどなく続くのだが、電車がなくなるので11時半過ぎに帰る。帰らないと朝まで話が続いてしまいそうな勢いだった。それはそれで楽しいのだが、そんなに体力が持たない。先週まで週末は二週続けて朝帰りだったからね。またもや、竹本健治を借りて帰る。『狂区の爪』『妖霧の舌』『緑衣の牙』の三冊。
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DVDで『マイ・フェア・レディ』を観る。DVDソフトを買い始めてすぐの頃に買ったのだが、上映時間が173分と長いので観るのがなんとなく延ばし延ばしになっていたのだ。なんだかんだいって、実際に観るとあっという間に終わる。間にIntermessoが表示されて、映画館では休憩があったのだと知る。昔映画館で観た長い映画のことをいろいろ思い出す。オードリー・ヘップバーンも出ている『戦争と平和』も3時間半くらいあったんじゃないかと思うが、あれも休憩が入った。しかし、一番すごかったのは同じ『戦争と平和』でもロシア映画版の方だった。あれは確か7時間20分くらいだったと思うのだが、朝10時か11時くらいに映画館に入って、終わったのが7時過ぎてたはず。途中、半券持っていれば映画館の外にもでられたしね。今、再上映されても行く元気ないなぁ。
夜は『アウトブレイク』を観る。監督がウォルフガング・ペーターゼンだったので、観てみるかなと。
明日は台風で午前中は大雨という噂。
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説明するまでもない有名な映画だが、観たことがなかった。173分というので長そうな気がしたが、観てみるとあっという間に終わってしまった気がするのは、やっぱり面白かったのだろう。舞踏会での成功のあとがちょっと長い感じがしたけれど。
ただ、ミュージカルとして一番楽しいシーンが、スタンレー・ハロウェイ扮する親父さんの出てくるシーンだが、オードリー・ヘップバーン扮するイライザがレディに変身していく話と直接に関係ないのが、どうも話としてバランスが悪い気がしてしまった。というか、正しく発音ができて、「一晩中でも踊っていたい」と歌うシーンはすごくぴったりきたのだけれど、それ以外は全体を通して、物語とミュージカルシーンが別れている感じがしてしまったのは、ミュージカルを見馴れていないからなのかな。
エンドクレジットを観ていて、フレッド役の青年がジェレミー・ブレッドであるのを知る。ホームズ先生、こんな映画に出ていたんだ。特典のキャスト紹介文などを見ていたら、ジェレミー・ブレッドはもう亡くなっていたんだね。知らなかった。
(『マイ・フェア・レディ』 監督ジョージ・キューカー DVD 2002/8/17)
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エボラ熱のようなウィルスがアメリカで広まるパニックものかと思っていたのだが、ウィルスの感染源を探して感染を防ごうとする主人公と、裏に軍の秘密保持という陰謀が絡んで、軍の上官と対立しながら主人公が冒険的な活躍する話だった。それにダスティン・ホフマンとルネ・ロッソの離婚した夫婦の愛憎もちょっぴり味付けされている。
ウィルスという見えない敵を追いつめていくのは、ちょっと異色の探偵もの的な面白さがある。その間にもウィルスは広まっていく。同じウィルスを扱った『M:I-2』を思い出したのだが、人々と元妻を救えるかという二つの意味で、タイムリミットが掛けられるというのは、似ているところがあると思った。『M:I-2』がスーパーヒーローの活躍に対して、スペシャリストではあるけれど普通の男が活躍するところが大きな違いか。ペーターゼンの『ザ・シークレット・サービス』も好きなのだけれど、あれもイーストウッドがダーティハリーのようなヒーローではなくて普通の男だったっけ。
(『アウトブレイク』 監督ウォルフガング・ペータゼン TV 2002/8/17)
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午前中は大雨という話だったが、ちょっと降っただけで一向に雨らしい雨が降らない。ただ空は今にも雨の降りそうな曇り空。
友人から封書でチケットを送ってくる。以前観に行く約束をしていた「稲川淳二の怪談ナイト」のチケットである。なんと1階3列だと。チケットに書かれている「怪場」「怪宴」はいいとして、注釈にある「ミステリーナイト当日何らかの怪奇現象が引き起こした不慮の事故に関しては主催者は一切の責任を負いませんので予めご了承下さい。霊にとりつかれやすい方や心臓の強くない方のご入場はご遠慮させて頂きます。」ってのはどうしたものか。まあ、笑ったけど。
午後、テレビで『レネゲイズ』を観る。キーファー・サザーランドの出ている映画。キーファー・サザーランドって、ドナルド・サザーランドとそっくりだよな。ドナルドは、昨日観た『アウトブレイク』にも出てたけど、この映画ではもう髪も白くなってだいぶ歳取ってたので、あのそっくり感がなかった。なので、わざわざ『SF/ボディ・スナッチャー』のビデオをちょっと見て確認してしまった。『SF/ボディ・スナッチャー』でのドナルドは髪の毛がもしゃもしゃしててちょっと違うが、やっぱり似てて笑う。
夕方になっても雨はあまり降らない。夜は、原マスミのライヴを聴きに行くつもりだったのだが、これから雨がひどくなるのかと思うとなかなか出かける気にならず、結局やめてしまう。このところ、週末はいつも出かける気にならないヒッキーな自分が好き。
夜、『バイバイ、エンジェル』(笠井潔 創元推理文庫)を読んでいたら、テレビでやっていた『ブロークン・アロー』を観忘れる。その代わり『バイバイ、エンジェル』を読了。
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矢吹駆シリーズ第一作。昔から知っているのに、読もうと思っていたのに今の今まで読んでなかった笠井潔をようやく読んだ。期待していた通りというような、まさに思っていた感じの小説だった。なんで今まで読んでなかったのかな。まあ、これも出会いの不思議ということなんだろう。
現象学的名探偵で、論理に先立って真理を見いだしてしまうという、名探偵かくあるべしという名探偵ぶり。事件が解決してみれば、最初から犯人は判ってたってことが明らかになって、確かにそういうくだりがあったなと思ってページを繰ってしまったよ。うん、憎い。
よく、「名探偵は連続殺人を途中で阻止できないから無能である」と指摘されるわけだけれど、矢吹駆に至っては阻止できないのではなくて阻止しないと言い切ることにより、この無能呼ばわりは受けつけようともしない。阻止しない理由は、犯人が判った時点でもその現象を最後まで確認したいが故に真相を語るつもりはないというわけである。
寡黙で何を考えているか判らないような存在で、最後には明快に事件を解決してみせる。首切り死体から始まる連続殺人の謎を解き明かし、意外な犯人を指摘する。久しぶりにまともな本格ミステリを読んだなぁという感じがした。
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キーファー・サザーランド主演の刑事アクションものだが、それにインディアンの青年(ルー・ダイヤモンド・フィリップス)が絡む異色作。そもそもインディアンの伝説の槍の説明が最初に語られて、その槍を持ってインディアンの家族が出かけるところから始まるのだ。そのあと、キーファー・サザーランド扮するはみだし刑事物が、宝石強盗に加わり強盗犯のとつながりのある警官を割り出そうという潜入捜査をしている話に続く。で、その宝石強盗から逃げる際に立ち寄った博物館で、このインディアンの家族に出会う。博物館に飾られている槍を見て、宝石強盗のボスがなぜかその槍を持ち出すのだ。
その槍を追ってインディアンの青年が銀行強盗を追いかけ、キーファー・サザーランドが殺されかかるのを助けることになり、それから二人が銀行強盗たちを追う奇妙なコンビを組むことになるのだが、そもそも一体何のために槍を盗み出したのかわけわからない。それに、インディアン青年の行動が変。死にそうなキーファー・サザーランドを、父親に頼んで祈って貰って治したり、犬でも警官でも手なづけちゃったりする。映画の中で、よく日本人を誤解した表現をしているのを見かけるけど、それに似たような感じかも。エキゾチックで謎めいた不思議な力を持っているっていう設定になっている。
へんてこだが、カーアクションにしても、銃撃戦にしても、結構派手でなかなか頑張ってる映画だと思う。だけど、何かチープな感じがしてしまうんだよなぁ。主人公たちが、あんまりに普通過ぎるのかもしれない。もうちょっと、スーパーマンでもいいんじゃないだろうか。
(『レネゲイズ』 監督ジャック・ショルダー TV 2002/8/18)
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台風はそれ続けて、今日の夜中にひどいことになるという話だった。しかし、結局今日も大した雨も降らずに一日過ぎてしまう。あとから聞いたことによれば、結局東にかくっと曲がってさらに北にかくっと曲がって、日本に沿って海上を北上していったとか。なんだか、気の抜けた話だ。土砂降りの雨の中出歩かなくて済んだことを感謝すべきなのかもしれないが。
読書は、昨日読み終えた『バイバイ、エンジェル』(笠井潔 創元推理文庫)が面白かったので、『サマー・アポカリプス』(笠井潔 創元推理文庫)を読み始める。『バイバイ、エンジェル』に続く矢吹駆シリーズ2作目である。シリーズものはある程度順番を意識して読むとはいえ、この『サマー・アポカリプス』は読む順番を間違えて『バイバイ、エンジェル』の前によんだりしてはいけない。『バイバイ、エンジェル』の犯人もそれに対してとった矢吹駆の対処もすべて書かれてしまっている。全くだいたんだなぁ。こんな笠井潔をまとめて読もうかと思って、3冊ほどbk1に発注。続けて読むかどうかはわからないが、買っておこうかと。
夜は、ロシア料理のチャイカで食事する。ストロガノフセットというのを頼む。赤ワインを飲み、前菜、ボルシチに続いて、ミニ壷焼きが出てきてこの辺りである程度腹がふくれたが、それにストロガノフとライスが出てくる。デザートとして、チーズケーキとロシア紅茶がついた。食べ終わったらかなり満腹だった。
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涼しい一日。というか、夜などは風が強くて寒いくらい。こう急に涼しくなると、体調を崩しそうで怖い。
昨日に引き続き、『サマー・アポカリプス』(笠井潔 創元推理文庫)を読む。タイトル通り、小説の中も夏。今日、3分の1くらいまで読むが、なかなか面白い。矢吹駆が暗殺者に襲われるところから始まり、異端カタリ派の聖地に訪れた矢吹たちの前で殺人事件が起こる。そして、死体には黙示録を思わせる意趣が凝らされていた。というわけで、面白く読んでいる。
さて、明日はまた暑くなるのだろうか?
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新宿MY CITYのHMV、山下書店などをブラブラしたあと、ルミネの青山ブックセンターに行く。先日、納富と延々とミステリの話をしていたときに教わった二階堂黎人の『人狼城の恐怖』(講談社文庫)が気になっていて購入。
聞くところによれば、『人狼城の恐怖』は、4部作で第一部「ドイツ編」と第二部「フランス編」はどちらを先に読んでもいいらしい。それぞれで殺人が起こるわけだが、第三部が「探偵編」で探偵が登場するまでの話。そして、第四部は「完結編」で、第一部・第二部で起こった事件をひたすら解決していく、一冊まるごと解決していくという無茶苦茶な話らしい。無茶苦茶でしょ? 知ってる人は知ってるんだろうが、というかミステリファンなら知っていて当たり前なのかもしれないが、不勉強にも知らなかった。でも、これを聞いたらやっぱり読みたくなるわなぁ。四冊まとめて買おうかと思ったが、鞄に余裕がなかったのでとりあえず第一部「ドイツ編」だけ買う。
それから、『クリスマス・テロル』(佐藤友哉 講談社ノベルス)も購入。これも納富と話していて話題になった一冊。彼もまだ読んでないので面白いのかどうかはわからない。そのとき話していたのは、タイトルになんとなく惹かれるよねとか。『クリスマス・キャロル』のもじりなんだろうけど。でも僕が最初に思い浮かべたのは、『クリスマス・キャロル』ではなくて、『ウィリアム・テロル、タイ、ブレイク』という映画のタイトルだった。いや、全然関係ないんだろうけどね。
それと、『黒沢清が語る恐怖映画館 パート1 日本の怪奇映画論』(インタビュアー 篠崎誠 boid)というCD-ROM Magagineを買う。稼働環境にQuick Timeとか書いてあったので動画を含むのかと思っていたが、再生してみたら、T-Timeというテキストビューアソフトを使って読むものだった。動画としては、付録に発売予定のPhewのビデオのサンプルが入っていただけ。それで800円は分量的にもちょっと高すぎると思ったが、やっぱり対談の内容が面白いのでまあいいかという気になる。まだ全部読んではいないが、ところどころ拾い読み。
漫画とか新刊とかいろいろ見て回ったが、他には買わずに帰る。
家に帰ると、bk1に注文してあった笠井潔の文庫が三冊届いていた。『薔薇の女』『哲学者の密室』(以上、創元推理文庫)、『熾天使の夏』(講談社文庫)の三冊。しかし、『哲学者の密室』は分厚い。
『サマー・アポカリプス』(笠井潔 創元推理文庫)は、勢いよく今日で読み切ってしまおうかと思っていたのだが、本を開くと眠くなってあまり進まない。
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引き続き、『サマー・アポカリプス』(笠井潔 創元推理文庫)を読書中。ようやく3分の2弱くらいまで読み進む。昨日、読み切ってしまおうかと思っていたというのに、まだまだだ。結局足りないのは時間と集中力である。あと、基本的に寝不足なので、電車で座れると眠くなってしまうというのも理由か。今日はふと気づいたら一駅乗り越していた。埼京線の一駅は長いし、深夜にもなると電車の本数が減る。結局、家に着くのが30分以上遅くなった気がする。
昨日買った『黒沢清が語る恐怖映画館 パート1 日本の怪奇映画論』だが、購入者はメールを送れば、お知らせ、特典メール等を送ると書いてあったので、メールしてみた。そしたら、早速今日、返信メールが届いている。添付ファイルがあり、青山真治と黒沢清の映画と書物を巡る対談のデータだった。去年ジュンク堂のイベントで行われたトークらしい。
しかし、対応が速いなぁと思って、もう一度メールを確認してみたら、僕がメールを送ったのが1時45分くらいなのに、返信が午前3時に届いている。ほとんど個人メールのようだ。boid自体、一種ボランティアみたいな組織なのかね。差出人のメールアドレスが、樋口泰人氏になっているしね。9月には「パート2 アメリカ映画編」が発売になり、10月25日にはアテネフランセ文化センターで発売記念の上映会とトークがあるらしい。800円は高いかと思ったが、買ってすぐにこういうメールが届くのは面白い。
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さくらやでDVDの安売りワゴンから2作購入。石井聰亙の『エンジェル・ダスト』とソダーバーグの『スキゾポリス』。
夜、凄く眠いので布団を敷いて、転がって本を読む。眠くなったら寝て、すっきりした頭で何かしようと思ったのである。10時半頃、ついに眠気に耐えきれず、本を置いて目をつぶる。気がついたら11時だった、翌日の。電気もパソコンもつけっぱなしで12時間以上熟睡。
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『M:I2』を再び観る。『火を噴く惑星』とか何本か買ってきてまだ観ていないDVDがあるが、単純なアクションとか観たくなって。日本語吹き替えは嫌いだったのだが、最近吹き替えも面白いなと思い始めていて、吹き替えで観てみた。前に観てからそんなに時間が経っていないのに、結構忘れている部分があると思う。
夕方新宿で鰻を食べる集まり。遠方から来られた方がいたので、鴎の卵とか坂角の「ゆかり」とか頂く。鰻屋のあとに居酒屋で11時くらいまで。「ゆかり」は懐かしい。ずいぶん前、よく名古屋に行くことがあって、そのたびに「ゆかり」を買ってきたのだった。
家に帰ってDVDで『エンジェル・ダスト』を観る。PCで再生したのだけれど、画像が美しくない。暗い画面の微妙な色合いが荒くなってしまっている。あと、DVD技術のことはよく知らないが、全体的に画像がシャープじゃないのはどうしたんだ。ビデオをそのまま起こしたのか?
話はすっかり忘れていたので、楽しめる。でも、映画館で観たときには音がもの凄くインパクトあった気がするのだが、そうでもなかった。
アンドロギュヌスが大きく話のテーマになっていたように思っていたが、記憶違いでほんの少し出てきただけだった。記憶ってのはいい加減なもんだ。
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このところ涼しかったが、今日再び暑くなる。そのせいか、はたまた、昨日出かけて帰ってきてから映画を観たり明け方まで飲んで起きていたせいか、よくわからないが疲労が激しくグッタリと死んだように過ごす。
そんなわけで、ほとんど実のあることはしていないが、唯一読み続けていた『サマー・アポカリプス』(笠井潔 創元推理文庫)を読み終える。古きよき時代の正統的なミステリという感じで面白かった。続く『薔薇の女』『哲学者の密室』と買ってはあるが、ちょっと『人狼城の恐怖』(二階堂黎人)に寄り道しようかと思っている。
『サマー・アポカリプス』 笠井潔
黙示録の有名な一節に見立てた連続殺人が起こるという、古きよき時代の正統的なミステリという感じの作品で、面白い一作だった。
ただ、個人的には、矢吹駆シリーズ一作目の『バイバイ、エンジェル』の首なし死体の謎ときの方が、謎解き自体は面白かった。というのも、こちらの二度殺される死体の謎はわかってしまったのと、密室の首吊り死体の謎はちょっとばかりトリックトリックしすぎている感がある。トリックの妙は、凝りすぎるとリアリティがなくなるし、そういうものでしたという説明は退屈だ。その点、現象学的名探偵矢吹駆は、いくつもの論理的解釈のできる現象から一つの解釈を直感的に見抜くのが売りなんだし、その解釈が正解であるという説明が(例え作者は犯人もトリックも知っているからとはいえ)唯一の正解であると明快に説明してしまうところが心地よい。その点、今回、ワトソン役のナディアによる間違った解釈は今ひとつ物足りない。
とか言いつつも、黙示録の見立て殺人、その背景となる異端のキリスト教徒カタリ派の財宝を巡る謎、そして一作目まで遡る矢吹駆の真の敵が見えてくるところなど、非常に面白くてしょうがない。
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いきなり月曜から不調。どうも昨日からの暑さのせいみたいだ。暑さには強かったはずなのにどうしたことか。夏生まれが泣く。
『人狼城の恐怖 第一部 ドイツ編』(二階堂黎人 講談社文庫)を読み始める。なぜか「ハーメルンの笛吹き男」の話が冒頭にある。そのあと、人狼の伝説があって、現代を舞台にした物語が始まる。なかなか期待させる。
夜、7時頃に届いた友人からのメールに返信してから、ふと思って「飲む?」と追加メールを送信する。二、三回メールのやりとりをして、7時半待ち合わせで、飲みに行くことになる。前に行った、寿司屋系の居酒屋(って一体何だ?)で飲む。生ビール2杯飲んだあと、焼酎をロックで飲む。二人でボトルを一本開けたところで帰る。
まだ10時半くらいだったので、ABCに寄る。『人狼城の恐怖 第二部 フランス編』(二階堂黎人 講談社文庫)と『夢使い』3巻(植芝理一 講談社コミックス)を購入。とかいって、実は酔っぱらって夢うつつで買い物してた。途中、違う駅で降りて乗り換えしようとして、間違っていることに気づいて電車に乗り直したり、いろいろ面白いことをしていた。
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がーん。今日はビートたけしが怪人二十面相をやる『明智小五郎対怪人二十面相』だったんじゃないかー。うー、観そこねたー。
BGMは久々に、『身体と歌だけの関係』(hi-posi)。
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昨日観損ねた『明智小五郎対怪人二十面相』だが、どうも評判が悪いようだ。やっぱり話題になっていたのか、宣伝がうまかったのか、別に評判を調べた訳じゃないのだがいつも読んでいる日記などで感想を見かける。面白くなかったといって安心できないのが、本当に面白くなかったんだろうかと思ってしまうからで、そういう意味じゃ本当に信頼する筋での評をまだ目にしていないのがまだ安心できない理由だ。いや、信頼する筋で駄作と決めつけられても観てみたいというのが本心か。
昨日に続いての新たなショックは、ソニーのベータのビデオデッキがついに年内で生産中止とのこと。殊能将之は「まだつくってたのか、なんてMacユーザーが言っちゃいけませんね。」って日記で書いていた。元々ベータ派で、ベータのテープが山ほどあるのだが、いま家にあるのは調子が悪くて再生ボタンを押すと録画が始まったりして怖くて最近再生していない。新しいのを買うかどうか悩んでいたのだが、年内で生産中止だともう決めなくちゃいけない。ベータで録ったビデオを諦めるのは惜しいし、再生するためだけに買うには高すぎる。どうしたものか。
殊能将之といえば、今日のopinionでロッカーのハナコさんを紹介していて、そのページに飛んでみたのだがなんか面白そう。もう月曜から放送しているのだが、金曜日にまとめて再放送するようなので、観てみようと思う。すぐにビデオをセットすべきなんだが、明日でいいやとか思ったりしている。こうやって、思ってるだけだとすぐ忘れるんだよな。二十面相みたいに。
久しぶりに映画館で映画を観る。『タイムマシン』を観たのだが、わりと面白いじゃないか。って、つまらないだろうと思っていったのがよかったのか。いや、面白かったよ。
ABCで本を買う。まずは、『ロシア 『新生ロシア』のいまどき生活』(トラベルジャーナル)というガイドブック。ヨーロッパ・カルチャーガイドというシリーズの3巻だ。奥付をみると、初版は97年だが、この本は今年の1月31日の第三版ということで、内容も今年のW杯出場の話なども載っている。全部が全部新しいわけじゃないんだろうけど、最近の様子が分かって面白い。
あと、都筑卓司の『新装版 四次元の世界』と『新装版 パズル・物理入門』(いずれもブルーバックス)を買う。都筑卓司は今年7月に亡くなったそうだが、都筑卓司といえばブルーバックスを思い出すくらいブルーバックスでの印象が強い。ブルーバックスといえば、中学生くらいの頃からSFに興味を持っていた頃によく立ち読みした気がする。なぜか、立ち読みだけでまともに読んだことがなかった。そんな懐かしさもあって、今回都筑卓司のベストセラー6冊を新装版で刊行するというのを知って思わず買ってしまった。残る4冊は、9月に『マックスウェルの悪魔』『不確定生原理』、10月に『タイムマシンの話』『新・パズル物理入門』が刊行予定であるという。
そして、山頭火でラーメンを食べて家に帰る。電車の中などで、『人狼城の恐怖 第一部ドイツ編』(二階堂黎人 講談社文庫)を読む。270ページも読んでもまだ殺人事件は起こらない。それもそのはず、章タイトルにある「最初の悲劇」は半分ちかいところにある。さすが4冊で一つの物語だけあって、イントロも長い。でも面白く読んでいる。どうやら舞台の準備も終わったという感じで、惨劇へと直滑降していくのが楽しみだ。
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お好み焼き屋で飲む。
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中華料理店で飲む。
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またつまらない歳を取ってしまった。
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このところ飲んで帰って、日記をさぼっていたが、やはり溜めてしまうと書くのが面倒になってしまう。それと、平日はどうも日常の繰り返し的な毎日で、ちょっと時間を置くと何をしていたのか判らなくなったりする。ここ数日適当なのは深い意味はなくて、そういうわけ。しかし、あとから思えば、あんなことがあったとか思いだしたりもするので、思い出したこともちょっと書いておく。
金曜日の朝、『ロッカーのハナコさん』の録画を忘れずに予約する。しかし、土曜日チェックすると、まだタイマーがオンのままだった。日にちの設定を間違っていて録れていなかったのだ。ショック、アンド、自己嫌悪。
土曜日には『マトリックス』をDVDで観直す。最初のネオが兎の入れ墨の女を追って、トリニティに会うのは、「不思議の国のアリス」の引用だったことに気づく。今まで気づいてなかったのか、気づいても忘れていたのか、ああそうだったのかと思ったり。なんでこんな基本的なことに今頃気づくのか。
日曜日、『人狼城の恐怖 第一部ドイツ編』(二階堂黎人 講談社文庫)を読む。今日中には読み終わる気配なので、本屋に行き、『第3部探偵編』『第四部完結編』を購入する。第二部は購入済みなので慌てる必要はないのだが、買っておけば安心なので。
本屋では、他にローリー・キングの「シャーロック・ホームズの愛弟子」シリーズ、『女たちの闇』『マリアの手紙』『バスカヴィルの謎』(集英社文庫)をまとめて購入する。このシリーズ、でかい本屋でも意外と置いてない。たまたま揃ってるのを見つけたので機会を逃さじというわけ。
それから、WAVEにて、『コンタクト』と『アサシン』のDVDを購入。実は両方とも観てなくて、『コンタクト』は信頼する筋からいいという評判を聞き前から気になっていたから。『アサシン』は、いわずもがなの『ニキータ』のアメリカでの焼き直しなのだが、監督は職人ジョン・バダムだし、すっかりこんな映画があったことは忘れていたのでこれは消えていく映画だという気がしたら買っておきたくなってしまった。そういうこといって買ってたらキリがないのだが。
それから、携帯(というかPHSなのだが、DDIポケットにいわせれば、PHSでなくて「ハイブリッド携帯端末」、あるいはH"という)の機種変更をする。故障はしていないのだが、ボタンのメッキが剥げてあちこちひびが入っていてみすぼらしくなっていたので。今度のは二つ折りの機種。カラーである必要性を感じないので、モノクロタイプにしたら、溜まっていたさくらやのポイントだけで交換できてしまった。でも、カラーである必要なんてなにもなくても、カラーの方がなんとなく嬉しいよなぁ。モノクロの画面を見ているとちょっと寂しい。
というわけで、なんとなく、物欲発散の一日って感じだった。
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