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2011年5月前半
予定を変更してひきこもり。
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睡眠不足で不調な一日だったが、『ガリバー旅行記』を新宿ミラノ2に観に行く。
ジャック・ブラック扮するガリバーは、新聞社でしがないメール担当を10年もやっているダメ男。大言壮語するだけで、実行が何一つ伴わない。旅行記事担当のダーシーのことを好きだがその気持ちを伝えることもできない。メール部門に配属された新人に一日でボスの立場を奪われて、本当はダーシーのことを好きなのに言えないのだろうと図星を指されて告白しようとするものの、伝え損ねて言い訳したのがきっかけで、バーミューダートライアングルへの取材に行く羽目になる。そしてたどり着いたのが、小人の国リリパットだった。というわけで、舞台は現代に置き換えられて、主人公のガリバーはお調子者の口先男になっている。
このジャック・ブラックのガリバーが、あまりにどうしようもないのだが、憎めないというかなんというか。良くも悪くもジャック・ブラックならではという感じ。こんなガリバーってありかと思いつつも、安易な展開でリリパット国についてしまうのも、そこでの活躍ぶりも、ジャック・ブラックが出てくると、まあこれもありかなと思えてしまう。
とりあえず、何も考えずに楽しめる映画であることは確かだ。
『バッキンガムの光芒』(ジョー・ウォルトン 創元推理文庫)を読了。
ファージング三部作の終わりを飾るにふさわしい傑作。語り手の一人が前二作に登場したロイストン刑事の娘エルヴィラというのは書いたけれど、予想以上にこのエルヴィラが事件に巻き込まれて危機にあう。三作を通じての主人公カーマイケルの失脚を狙って、数々の陰謀がめぐらされ、エルヴィラの逮捕で彼の秘密も暴かれそうになりながらどうなるのかハラハラしながら先を読ませる。二人の動向も気になるけれど、この物語は歴史改変ミステリであって、前2作からどんどんイギリスの歴史は悪化していて、ナチス同様にユダヤ人収容所を作ろうとしていたり、カーマイケル自身がその隊長なわけだがゲシュタポのような組織ができているが、その歴史の動向もまた気になる。今回は、裏でウィンザー公によるクーデーターが計画されているらしいというのが話の中心になっている。
前二作の登場人物たちが、物語の端々で登場し、すべての話がつながっていく。特に第一作の衝撃的な結末に歯がゆい思いをしたすべての読者が納得できる結末になっている。すべてがハッピーエンドというわけにはいかないが、本当に満足できる三部作の完結だった。
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『SP THE MOTION PICTURE 革命篇』をMOVIXさいたまで観る。
前篇の野望篇が消化不良だったので、期待せずに観に行ったのだけど、面白かった。SP得意のフェイク展開−−テロが起こったと思ったら全部井上(岡田准一)の予知というか幻視というかで、その予知を未然に防いで犯人制圧という夢オチみたいな展開−−がないのが一つにはよかった。このフェイク展開、下手な夢オチのようで嫌いなのだ。意外な結末を見せる以上、動機とか裏の行動が隠されているが、一人の犯罪と違って組織犯罪なので、真相が明らかになったときに説明不足が否めないのが残念。結構いろいろと複雑な繋がりがあるのが、この話の面白いところだが、結局伊達(香川照之)と尾形(堤真一)の動機の一部がわかるものの、それ自体もすべてが語られるわけではないし、裏の繋がりについてはあの人があれを始末しようと指示したのね、とかある程度想像はつくのだが結局すべての真相は闇の中という感じ。まあ、その奥深い闇もまたこの話の狙いなのかもしれないけど。それでも、すっきりしない感じは強い。
『大人のホテル』(中谷彰宏 オータパブリケイションズ)を読み始める。
いきさつはあとで書こうと思うが、最近ホテル関係の本をまとめて読もうとしていて、たまたま最初に手に取ったのがこれ。副題が「12人の美女との2泊3日」で、著者の中谷彰宏が12人の美女と12軒のホテルで過ごすホテル案内。雑誌「ザ・ホテル」の連載の単行本化で、雑誌の企画的な意味と、「美女と」というコンセプトもあってだろう、写真がいっぱい入っている。読むともなく手に取ったら、写真ばかりで文章が少ないので、最初のジュリー・ドレフュスと行ったヴィラ・デル・ソルの部分をあっというまに読み終わってしまった。「大人のホテルの過ごし方」とかいうのが、もうちょっと内容があるのかと期待していたのだけど、それほどでもなかった。残りはぼちぼちと読んでいく。
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『GANTZ perfect answer』をMOVIXさいたまで観る。
『GANTZ』前作では、戦闘シーンの間延びしたところが引っ張りすぎという感じがしてイライラした。原作を読んでいないのだが、敵の星人がふざけたやつらばかりでなめてんのかって感じなのに、最後の方では重要人物が死んだりしてちょっとばかし真面目になった。後篇については「やっぱり結末気になるよな」程度の軽い気持ちで観に行ったら、結構無茶苦茶な戦闘アクションが続いて面白かった。そして、最後は泣けた。まさか泣ける結末とは思ってなかったので余計やられた。
『ひと月9000円の快適食生活』(魚柄仁之助 飛鳥新社)を読み始める。食費にかける金額がひと月9000円(今では7500円くらいしかかかっていないと冒頭で書いているが)という著者の簡単レシピや意外な料理テクニックのチップス集のようなエッセイのような本。なかなか面白い。一つ一つのテーマが1ページ前後なので、少しずつ読んでいく。
twitter関連サービスで、twitterの情報をもとに新聞形式のページを作るpaper.liというのがあり、面白そうなので早速作ってみた。露地日報っていうのがそれ。どうやら、twitterのつぶやきそのものではなくて、つぶやきに含まれるURLから情報を集めて新聞形式にしているようだ。面白い。
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『まほろ駅前多田便利軒』をMOVIXさいたまで観る。
原作を読む前に観てしまった。基本的に映画は原作を先に読みたいのだが、最近原作を読むのが間に合わず、読まないまま観ることが多い。それもそう。なので、原作との比較はなしに、映画単体の感想として雰囲気とかわりと好きだった。
便利屋多田(瑛太)と行天(ぎょうてん 松田龍平)の二人の不思議なコンビがいい。ひょうひょうとした多田とちょっとピリピリしたところのある行天。多田の何か断れないようなお人よしの面が行天との共同生活に繋がっていき、それは友情とは違うようなのだが、だんだんとそれが変わっていく。便利屋への依頼で関わる人たちとのちょっと物悲しいエピソードが続いて、行天の過去や多田の過去が見えてくると、のんびり屋とピリピリした男の本当の姿が見えてくる気がする。結末は結局すべてが壊れてしまうのかと思ったところで、最後のシーンになんかほっとした。特に泣きも感動もしなかったけど、よかった。
ヤクの売人役で高良健吾が出ていたが、ほんの少しのシーンなのだけど印象的だった。駄目男から怖い男までいつも出てくる時には違う雰囲気で、最近すごく気になる俳優だ。
『おひとりホテルの愉しみ』(富田昭次 光文社文庫)を読み始める。
実はこの本、2月の旅行中に本屋で見かけて立ち読みしている。旅行でホテルを使う時、比較的立地と安さを重点において、ビジネスホテルを利用することが多いが、ちょっといいホテルに泊まると別の満足感がある。でもやはりそのコストをかけるだけの価値があるかというと、悩ましい。そんなときに、このタイトルを見かけて、自分の知らないホテルの活用方法とか愉しみ方とかがあるのではないかと気になったのだった。
それでちょっと他にもホテルガイド的な本を読んでみようと思い、きっかけとなったこの本も立ち読みだったので改めてちゃんと読んでみようかと思った。著者の富田昭次は他にもホテルガイド的な本を書いているようだったので、この人の本をまずは選ぶ。他に、タイトルにホテルのつくものを検索してみた。その中の一冊が、先日書いた『大人のホテル』(中谷彰宏 オータパブリケイションズ)だったりする。というわけで、少しまとめてホテル関連本を読む予定。
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4月1日から4月18日までの日記を更新する。とりあえず、一行日記で埋めてしまおうと思っていたのだけど、書き始めると長くなってしまった。
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ゴールデンウィーク後半から出かけていたり、その後毎日が飲み会で再び日記が停滞してきたので、とりあえず最新の日記のみ更新する。
やっと重い腰をあげて、facebookに登録する。とにかく、使ってみないとわからないので、いじり倒す。実名登録が原則ということなので、まずはリアルな付き合い、つまり酒を飲んだり遊んだり、電話番号、住所を交換するレベルの付き合いの人を範囲にしようと思う。
読書は進んでいない。今日は映画を観ようと思っていたのだが、遅い時間の映画が観てしまったものだけしか残っていなかったので中止して、眞澄生一本を飲みながらfacebookをずっといじっていたのだった。
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『おひとりホテルの愉しみ』(富田昭次 光文社文庫)を読了。
連日の飲みだが、今日は今日で池袋で久しぶりに会う友人と飲みに行く。街に少し活気が出てきた感じ。いけふくろうの前に人がごった返し、予約をせずに入ろうとしたお店も予約客でいっぱいで結構にぎわっていた。酒のメニューに東北を元気づけるようなテーマで、東北の酒が並んでいたので、茨城の純米吟醸来福、福島の純米寫楽を飲む。
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『鬼神伝』をMOVIXさいたまで観る。
鬼と貴族たちとの戦いや現代の京都の街並みとか、モブシーンがいいと思う一方で、普通の場面でなんとなく動きがぎこちなく感じるところがあって残念だった。これは一体なんなんだろう。あと、鬼の造形とか、ヤマタノオロチとかはとても気に入った。なんでもオロチのコンセプトデザインには大友克洋が入っていたらしい。目玉が4つだったり、最初はヤマタじゃなくて、むしろ龍のようなのがなかなかいい。龍って、一枚絵は様になっても、全身を出して様になるのは難しい気がする。大友克洋はデザインだけなのだろうけど、動きとか最後クライマックスにヤマタノオロチの姿になるが、これも結構よかった。
話としては、最初悪の存在と思いこまれていた鬼が必ずしも悪くなくて、貴族の立場からすれば開くかもしれないが、鬼たちからすれば貴族の方が悪だという展開が面白かった。しかしそれを予告で見せてしまっているのはもったいなかった。と、ここで書いてしまうのは、予告を観ていない人もいるから余計なことかもしれないが、まあ観る人は予告くらい観るだろうということで。貴族が悪か、鬼が悪かというまま話が進むのかと思ったら、結局悪者はほんとに悪者が出てきて、勧善懲悪的な結末になっていて拍子抜けする。
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『アンノウン』をMOVIXさいたまで観る。
リーアム・ニーソンが、『96時間』に続き、「いい歳の親父が大活躍する」映画で楽しかった。話は、旅行中に事故にあった男(リーアム・ニーソン)が意識を取り戻すと、妻も周りのだれもが自分を自分として認めず、さらに自分の名前を名乗る男も現れ、自分の名前の身分証を示されるところから始まる。自分の記憶がおかしいとは思えない男は、自分が自分であることを証明しようとするのだが…。
不可思議な出来事の謎が続いたほうがおもしろいと思うのだが、男の記憶が正しいことは観客は知っているのに対し、自分を名乗る男は身分証や写真まで持っていて、男が疑うように何らかの陰謀があるとしか思えない。その理由はと考え出すと、ちょっとした伏線になるエピソードから謎は早めに予想がついてしまう。男が記憶を失う前を一切描かずに、男の記憶が正しいのかわからない、また入れ替わった男も身分証や写真など確たる証拠を持たず、どこまでが本当なのかわからない。そんな風に話が始まった方がサスペンスは盛り上がったのではないかという気がする。しかし、何かの陰謀だと男は思って行動するのでそれはそれでいいのかもしれない。
ただ、この自分の存在が否定される謎を重視しすぎて、人の行動が矛盾していたり、偶然に依存する出来事が多すぎるのは難だ。『ツーリスト』でも思ったけど、謎が明らかになると、登場人物の行動がそれならなぜああしたのかという疑問がわいてくる。今回一番理解できない行動は、男の「妻」の最後の行動で、彼女の行動がうまくいっていたら明らかに矛盾することをやっている。物語に都合よく登場人物が行動させられているという感じをもった。
結末もハッピーエンド的にすべてうまく納まるが、これも都合よくハッピーエンドにしているだけで、男にとってもヒロインの女タクシードライバーにとっても、ハッピーには思えない。心理的にはあり得ない結末だと思うのだ。
とはいえ、このタクシードライバーを演じていたダイアン・クルーガーはよかった。あと、ブルーノ・ガンツも事件の謎を解く探偵役で出ていたのだが、最高にいい味を出していた。リーアム・ニーソンもいいけど、むしろこのブルーノ・ガンツの探偵を主人公に据えて、もっと違う結末にしてもよかったと思う。
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『八日目の蝉』(角田光代 中公文庫)を読み始める。
昨夜、よく眠れず、終日眠かった。読書もほとんどせず、早寝する。
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