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2008年1月前半
今年もよろしくお願いいたします。
更新は年明け三日頃からの予定です。
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昨年大晦日から実家に帰る。去年の早いうちにノートPCが故障して、その後新しいノートPCを買っていないので、珍しくPCのない生活になる。ワープロが使いたければ、実家のPCを借りられるようにとUSBメモリだけ持ってきたけど。
そういえば、去年はPCを持って帰ったが、あらかじめWillcomでの接続を確認しておかなかったら、いざネットに繋ごうとしたときに接続が出来なかったのだった。
ノートPCをいまだに買っていない理由は、Vistaのサービスパックや、ハードのVista用に各社が対応するのを待っていたのだが、ノートのない生活をしばらく続けているうちに、なくても特に不便を感じなくなってしまったからだ。あれば便利だが、なくても全然困らないのだった。デスクトップも若干不調なので、むしろデスクトップを買い換えようかと思うこの頃である。
それはさておき、元日は酒を飲んでテレビをだらだらと見て過ごす。読書は、5冊ほど本を用意してきたが、まずは『魍魎の匣』を読む。
年末に観た映画『魍魎の匣』があまりに酷かったので、口直しと細部の再確認のために読み始める。読み返すと、頼子と加菜子の関係や木場の美波陽子に対する執着とかたっぷり書かれていてこれだよなぁと思う反面、映画でこの辺がごっそり削られている点は正解だとも思った。
もちろんこの辺を削りたくないのは山々なのだが、それを思い切って削った決断には感心する。久保が小説家であり、箱に特別な関心を持っていることは出てきても、久保の「匣の中の娘」という小説についてはすっかり削られていることにも改めて気づく。
逆に、台詞の中に原作の言葉がそのまま生きているものも予想以上に多くて、あれとかそれはここから取ってきていたのかと思ったり。
でも改めて思ったのだが、原作を読んでいない人にはこの映画のストーリーは、全く判らないんではないだろうかという気がしてきた。逆に自分は原作と混ざって、映画のストーリーがどうなっていたのか曖昧になってきた。加菜子を突き落とした犯人と動機、久保と美馬坂はどういう役割でどうしてああなったのか、それに雨宮は一体いつ箱を持ち出したのか。話の曖昧なところは原作に補強されて勝手にストーリーを組み立てているようで、映画は原作と全然違う真相のような気がしてきて、結局のところ一体何があったのか判らなくなってきた。
ミステリにとってストーリーは重要だが、映画にとってストーリーは必ずしも重要じゃない。面白ければそれでいい。でも映画としては納得できなかったので、ミステリとしての細部が気になる。ああ、『魍魎の匣』について誰かとぐだぐだと話したい。
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今日も一日テレビ三昧。
夕方、『七人のマッハ!!!!!!!』をDVDで観る。話題になった『マッハ!』の方は未見なのだが、たまたまこのDVDを入手したので、正月のこの時期、何も考えずに楽しめるアクションかなと思って観た。
スポーツ選手たちが活躍するという辺りがちょっと怪しげだなぁと思っていたが、冒頭で刑事と悪人たちのアクションが突然始まり、どちらが善玉か悪玉かも判らずただひたすら無茶苦茶なアクションが続く。その中で主人公が刑事であることが判る。スポーツ選手はどうなったの?という疑問のまま、冒頭の事件は一応の決着をつける。そして本編、スポーツ選手たちが村にボランティアで訪問する話へと移る。主人公の刑事の妹もこのスポーツ団の一人として招かれ、それにこの刑事がついていくことになる。
その後、しばらくはのんびりしたタイの風景が続くのだが、本編の事件も突如として始まる。謎の武装集団の突然の村人たちの殺戮から始まり、なんともそのあと主人公たち、刑事とスポーツ選手たちの反撃が始まるまで、ちょっとあまり気分は良くない。マカロニウェスタンで、前半主人公がひたすら叩きのめされるのを思い出した。
冒頭のアクションも本編へと繋がり、やがて主人公たちが反撃を開始する。ムエタイやテコンドーはともかく、サッカー選手がいろんなものを蹴って敵をやっつけたり、体操選手の平行棒や平均台を利用したような戦いなどは、やはり無理がある。すごいといえばすごいのだけど、なんだか可笑しくなってくる。
あと、CGなし、ワイヤーなしのガチンコのアクションはすごいとは思うが、見せ場がスローモーションになる辺りがなんとも。でもスローにしないと判らないか。
ちょっと期待とは違ったが、まあ何も考えずに観られたのは期待通りだったので良しとする。やっぱり、『マッハ!』の評判の方が格段によさそうなので、機会があれば『マッハ!』を観てみようと思う。
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三度怠惰な一日。夕方から、『シャレード』をDVDで観る。
『シャレード』は大好きな映画で、まだ映画をテレビで放送するのしか観てなかった頃にテレビで観て好きになった映画だ。その後、レーザーディスクを買ってノーカットで観たが、今度はDVDを買って観た。基本的なストーリーもオチも判っているが、それでも楽しいミステリ。久々に観たら、さすがに細部で忘れているところがあって、さらに楽しめた。繰り返しどんでん返しをしつつ、お洒落な部分がふんだんにある映画。
オードリー・ヘップバーンを好きになったのは、『ローマの休日』でもなければ、『麗しのサブリナ』でもなく、このシャレードなのだ。もっとも、今一番好きなヘップバーンの映画は『真昼の情事』だが。
その後、夜は2日分の日記を書く。
NHKで放送の『雪之丞変化』はあとで観ようと思って録画しておく。
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仕事始め。6日も休んだのにあんまり休んだ気がしない。自分の都合は当然の如くいうクセに、相手の都合には無頓着な人と面倒くさいやりとり。しかしとりあえず無事完了して、今日のメインイベントは完了。そのあと仕事仲間と初詣して新年会に行く。二次会に行った4人で、三次会はカラオケに。カラオケに行くのは久々。
結構飲んだものの早くから飲み始めたので0時前には帰宅し、サイトの更新をしようとして出来ないままいつのまにか眠っていた。
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友人が遊びに来て、大ビデオ大会を催す。
まずは『富江 replay』。そもそも大ビデオ大会の話はこの映画の話から始まったからだ。何が切っ掛けだったのか忘れたが、「富江」の映画の話になり、『富江 replay』が今までみた映画で1、2を争うほどの怖さだという話をしたのだが、そんなに怖いのなら観てみたいと言われていた。
「富江」はお気に入りのホラー漫画で、映画化されると劇場に観に行っていたのだが、最近の数作は観逃している。必ずしも満足いく映画ではなかったりするのだが、この『富江 replay』については、劇場で観ているときにも途中で席を立ちたくなるほど怖かった映画なのである。映画を観ながら、「これだけ怖がらせてくれるならDVD化されたら買おうか、でも買ってももう二度と観たくないくらい怖い」と考えて、席を立ちたいくらい怖いのにDVDを買って観るか観ないか考えるのはあまりに変だと思いながら観ていた記憶がある。
結局映画は最後まで観たが、天井に張り付いている富江の姿が怖くて、それから一週間かもしかしたらもっと長い間、夜などにふとした瞬間、天井を見るのが怖くなったり、鏡を覗いたり、振り向くのが怖くなる瞬間を何度も経験した。
そんなわけで、まずはコミックの原作の話をして、せっかくだから菅野美穂の一作目の『富江』を早送りしながらエッセンスを観て、から『富江 replay』を丸々鑑賞する。
久々に観た『富江 replay』はやはり怖かったが、劇場で観たときほどの怖さはなかった。明るい部屋で観たことと、一応ストーリーを知っていることもあるだろう。天井に張り付いていたシーンの怖さは、最初に観たときほどの衝撃はなかった。普通に面白い映画というレベルになった。ある意味それは残念だが。
そのあと、早送りなどしながらいろいろ観る。
アニメでは、『FREEDOM』、『さよなら絶望先生』、『新世紀エヴァンゲリオン』、『電脳コイル』。
ドラマ系は、『去年、ルノアールで』を2話観る。他にもいろいろ用意していたのだが、アニメに時間をかけすぎて時間切れ。
最後は、『ハサミ男』を観るが、これも全編観る予定だったのだが、時間が全然足りなくて、また早送りしながらエッセンスを楽しむ。
22時くらいから近所の飲み屋で飲みながら、今日観た作品の話をする。『ハサミ男』の映像化はそもそもあの叙述トリックが映像化不可能である以上、原作通りの映像化はあり得ないのだが、それでもあの映像化はよくやったと思っている。だが友人は、それではもう『ハサミ男』ではないと言っていたので、今日観せたのだが、やはりこれでは『ハサミ男』ではないという話だった。そんな話を侃々諤々と続け、1時間ちょっと飲んで別れる。
面白いビデオ大会だった。
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7時半に目を覚ますが、二度寝したら12時になってしまった。最近こういうパターンが多い。
朝昼兼帯の食事、食事をしながら録画して置いた「のだめカンタービレスペシャル のだめ in ヨーロッパ」の一夜目を観る。久々に観るのだめドラマは、最初連ドラの放送時に観ていたほど面白くないような気がしたが、だんだんはまってきて最後まで一気に観る。とはいえ、2時間(枠は2時間半だがCMをカットしながら観たら2時間になった)観たあとに、続けて二夜目を観るほどの気力はなかったので、少し別のことを始める。
夕方少し買い物に出かける。久々に千年の響を飲みたくなって、買ってくる。晩酌はさっそく千年の響をちびちびと。
晩酌しながら「のだめ in ヨーロッパ」の二夜目を観る。
あいかわらず、コミックをそのまま映像化するような演出がいい。それでもって、好きなこと、やりたいことを突き詰めていく姿がとてもいい。羨ましく感じたり、こうでなくちゃと思ったり。
そういえば、今年の目標はまだ立てていない。そろそろ何か考えよう。
他に「怨み屋本舗」の再放送を少し見る。今日、「怨み屋本舗」のスペシャルが放送だったが、こちらは録画したけど見ていない。「篤姫」も今日が初回だったが、録画のみ。
あとは夕食のあとに、別の泡盛の新酒をお湯割りで飲んで、しばらく眠ったり。
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新年早々停滞気味。夜には映画でも観に行こうかと思っていたが、疲れて眠ってエンドレスな悪夢を見る。
遅くから千年の響を飲みながら、録画してあった「怨み屋本舗」のスペシャルを見る。
ドラマの最後は、怨み屋(木下あゆ美)の正体がおぼろげに明らかになって、消えていったはずだが、その辺の繋がりはなく帰ってきた。情報屋(寺島進)のアジトが秋葉原から都内某所に停泊された船の上になっていた。2件の事件を絡ませて、怨みをはらす。
読書も停滞したままで、ほとんど何もしていないと思いながら一日が終わる。
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映画評論家緊張日記で『魍魎の匣』について、「まず言っておきたいが、原作のファンにはお勧めできない。実相寺監督への供養として見に行こうとか思ってる人にもお勧めできない。しかし原作を読んだことがない人にも別にお勧めできないというのが怖いところ。 」と書かれていた。すごく納得なのだが、何故お勧めできないかの理由が読みたかったが、それがないのが残念。
ところで、「目眩坂が階段になっているのが斬新だなあと思える人」というのがあって、眩暈坂はでてこなかったんじゃないかという僕の記憶と合わない。見落としているのか、忘れているのか。気になる。眩暈坂って階段だった? その確認のためだけに、もう一度観るつもりはないが、いろいろ合わせて確認したい気がしてならないんだよなぁ。
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気がついたら22時になっていたので仕事を切り上げて帰宅。エディタのマクロ機能で、自動編集用の簡単なマクロを作成していたら面白くなって時間を忘れていた。
帰宅して泡盛のお湯割りを飲みながら、録画を確認。今日からドラマ「ハチミツとクローバー」が始まった。原作は未だ読んでいないのだが、映画版が割と好きだったのと、はぐみを成海璃子が演るというのが気になって録画しておいた。
だが見たのはアニメ版だった。ドラマスタートの宣伝のためだろう、深夜に傑作選とかいって放送していたのがこれまた録画してあったのだ。時刻も遅いし、ドラマをこれから見ようという気にならなかったので、傑作選という中途半端な放送なら中途半端に流せる気がして、とりあえず流してみた。完璧主義の所為で、適当に流し見できないのだが、最初から傑作選とかいって話が飛んでいるのなら、こちらもそのつもりで見られる。
もうひとつ、アニメは原作との乖離が少ないのではないか、原作の雰囲気が少しは判るのではないかと思ったのもある。番組は、たぶん一話の半分くらい、はぐみの紹介場面が流れて、そのあといきなり3話と6話という放送だった。3話の終わりまで、時間にして30分くらい眺めた。アニメの話が原作にある程度忠実だとしての話だが、映画はかなり作り替えていたんだと知る。
2時過ぎ、コンビニにラップを買いに行く。ラップを切らしてしまったのだ。何もこんな時間に買いに行かなくてもとは思ったが、ないと困る。コンビニに向かいながら、コンビニの店員は深夜にわざわざラップを買いに来る人をなんだと思うのだろうかと考える。
もしや、ラップを人の顔に被せて殺人するのではないか、とか考えはしないだろうか。
いや、意外と珍しくないのかもしれない。もっと変わったものを買いに来る人がたくさんいるかもしれない。
そうなると、ラップごときには平然と対応されるに違いない。それは返って悔しい。それなら今日はラップ、明日は鋸とか、日替わりで深夜に買いに行ってやろうか。いやいや、コンビニに鋸はないか。ならカッターナイフとか。
などと考えたが、なぜわざわざ怪しげな振る舞いをしなくてはならないのか。よくわからないが、そんなことを考えてしまう火曜日の深夜。
さっさと寝よう。
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今日は21時前に仕事が終わる。そして明日は遅出なので、しばらくご無沙汰していたバーに飲みに行く。終電で帰宅、1時半近くに帰る。
読書は、昨日から『私を猫と呼ばないで』(山田正紀 小学館)を読み始めた。一編20枚の短編集。不思議な味わい。
すっかり日常的な生活。
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ドラマ版「ハチミツとクローバー」を見る。
原作の『ハチミツとクローバー』を読んでいない僕にとって、『ハチミツとクローバー』は映画版の『ハチミツとクローバー』であり、はぐみは蒼井優なのである。蒼井優のはぐみが、原作と合っているのか知らないが、僕の中でははぐみらしいはぐみと思える存在になっている。一昨日、アニメ版『ハチミツとクローバー』傑作選を見て、何か違和感を感じた。原作のはぐみがオリジナルである以上、はぐみらしいはぐみは原作のはぐみなんだろうが、アニメのはぐみは少しばかり違う気がした。
そしてドラマ版である。ドラマのはぐみは、成海璃子が演じている。成海璃子のはぐみというのは興味があって、ドラマ版を見たいと思った理由も、はぐみ役が成海璃子だといういうのが大きい。それでいて、なんとなく他の作品で知っている成海璃子のイメージからするとはぐみと違うんじゃないかという懸念も感じていた。だが、成海璃子のはぐみもなかなか良かった。僕のイメージで違うのは、成宮寛貴演じる森田。こんな森田じゃ、普通すぎてつまらない。そんな風に思っていたが、成海璃子が喋ったところで、あれれという感じ。喋る前のはぐみは良かったが、喋ると何か違うという気がしてしまう。
映画版、アニメ版、ドラマ版と原作以外だけを見ていて、違うも何もないのだが、なんか違うんだよなぁ。というか、まず原作を読め、であるが。
このドラマ版、一番心配していたのは森田やはぐみの作品である。ドラマでも映画でも登場人物がクリエーター、特に優れたクリエーターだったりするときに、そこで出てくる作品が陳腐でしらけることが結構多いのだ。今回のドラマでは第一話から森田の彫刻やはぐみの画が出てきたけれど、そこそこいい線いっているので安心した。とりあえず、いろいろ違和感を感じたりしているが、このまま続けて見るつもり。
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ドラマ「交渉人」を見る。
今クールに見るドラマは、「ハチミツとクローバー」と大河ドラマ「篤姫」に絞ることにした。それと「SP」は前クールからの継続で見る予定である。
しかし絞ったら、時間に余裕が出来て、見なくてもいいかなと思っていたドラマの出来が気になり、第一話だけ見て判断しようかなどと思って録画をセットしておいたのだ。よせばいいのに。
それで、「交渉人」はまあまあ楽しめた。少なくとも、「SP」よりはいい。「SP」はそこそこ評判がいいようなのだけど、何度か書いたけれどどうも引っかかるところがあって楽しめない。「SP」は理屈抜きに楽しむような種類のドラマだと思うので、引っかかりがあって楽しめないのはだめだ。そこそこ人気があるようなので、相性の問題かもしれない。
「交渉人」はどんなドラマになるのかまだよくわからない。女性初の交渉人ということで、せっかく交渉人として配属された部署では邪魔者扱いされ、意見も無視されている。それを乗り越えて、一人前の交渉人になっていくのかもしれないが、陰湿な感じがしてすっきりしない。「アンフェア」のようなハミダシ女刑事のようなノリだと判りやすいのだが、ずっとこんな風に陰湿に行くのはドラマとしてカタルシスがなさそうな気がする。
コーンウェルの『検屍官』シリーズで、スカーペッタが経験する組織内の軋轢をふと思い出した。
物語にはもう一つ軸があって、主人公宇佐木(米倉涼子)が連続殺人犯として服役中の真理谷恭介(城田優)に面会に行くのだが、その理由や今後どう物語に絡んでくるのかが気になる。なんとなく、『羊たちの沈黙』のレクター博士の役割みたいなものを想像する。
原作は誰だろうと、エンディングのクレジットをずっと見ていたが原作は出てこなくて、参考文献として、『犯罪交渉人』(毛利元貞 角川書店)があがっていた。どうやら脚本の寺田敏雄のオリジナル作品らしい。
「SP」をやめてこっちを見るかな。
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『私を猫と呼ばないで』(山田正紀 小学館)が残り一編となったので、『夢見る黄金地球儀』(海堂尊 東京創元社)を持って出かける。
『夢見る黄金地球儀』は、『チーム・バチスタの栄光』に始まる白鳥・田口コンビのシリーズ、その外伝的な作品『螺鈿迷宮』とは独立した作品のようだ。
ところが全く無関係かというと、そうではなくて、ここが海堂尊らしいのだが、舞台となっているのが桜宮市という趣向なのだ。桜宮市というのは、『チーム・バチスタの栄光』などの作品の舞台となる都市である。そして『チーム・バチスタの栄光』などで描かれる事件はこの桜宮市の東城大学医学部付属病院で起こるのだが、病院こそ出てこないものの東城大学海洋学研究所だとか、新聞社の時風新報、あるいは「ハイパーマン・バッカス」という特撮ヒーローなど見覚えのある名前がちらほら出てくる。玉村という刑事も出てきたが、『ナイチンゲールの沈黙』にも同名の刑事は出ていて、これももしかしたら同一人物なのかもしれない。
エド・マクベインの八十七分署シリーズが、舞台となるアイソラというニューヨークをモデルにした都市がある種の主人公であるように、海堂尊の小説もこの桜宮市が主人公として書かれていくのかもしれない。
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『私を猫と呼ばないで』(山田正紀 小学館)読了。本編と関係ないが、ある短篇の中に「スターバックス」を「スタバー」略す派遣社員たちが出てきた。
スターバックスって「スタバ」じゃないのと思ったが、マックとマクドのように場所によって略し方が違うのだろうか。
その「スタバー」だが、社内で話せない政治的な話のため、秘書室の人に呼び出されるというくだりででてくる。秘密の話なら「スタバー」ごときでなく、もっとちゃんとした店に呼び出せといういう不満を漏らすのだが、そのあと別勢力の方で「ドトール」を利用していて、「同じような」という話が続くのだが、スタバとドトールは同等じゃないでしょう、というのが庶民の感想。料亭とコーヒーショップという違いなのかもしれないけれど、コーヒーショップで並べるなら、ドトールとベローチェ辺りで並べたい。
打ち合わせをするならともかく、打ち合わせ場所に行く待ち合わせに10分、15分ではいるならドトールかベローチェを探す。スタバは避けたいところ。待ち合わせなら100円マックの方がさらにいいけどね。
最近はスタバを利用していないので、今いくらなんだろうとスタバのサイトを覗いてみたら、本日のコーヒーもショートなら280円だった。スタバだと最低500円というイメージがあったが、それほどでもなかったか。でも5分や10分に280円はきつい。最近外出が少ないから、一日に何度も利用することもないので許容範囲かもしれないけど。
うーん、なんかせこい話になってしまった。
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『夢見る黄金地球儀』(海堂尊 東京創元社)を読み終える。舞台が関係すると書いたが、そのまま読み続けたら、『ナイチンゲールの沈黙』(海堂尊 宝島社)のあるキャラが再登場していた。『ナイチンゲールの沈黙』で出てきたその登場人物がその後どうなったかというある種の後日談となっている。
とにかく軽いのりで、黄金地球儀を盗む話をドタバタやっているだけの話だが、なんだか憎めない。『チーム・バチスタの栄光』などが、真面目な医学ミステリかと思うと途中からどんどん脱線していくのと較べると、最初からドタバタでいく『夢見る黄金地球儀』の方がバランスがよくまとまっている気もする。白鳥のふざけたキャラが好きな人には、むしろこちらの方が海堂尊の本領発揮なのではないかと思うのでお勧め。
続けて、ほとんど正反対のような作品の『悪人』(吉田修一 朝日新聞社出版局)を読み始める。
吉田修一は読んだことがなくて、どういう作家かもよく知らないのだが、評判のいい『悪人』にいきなり手を出した。ドキュメンタリータッチというとなんだが、少しそういう客観性の強い書き方をしたある殺人事件を描いた小説。しばらく読んでいて、こういうスタイルの書き方の小説があったなぁと思って思い出したのは、『理由』(宮部みゆき 朝日文庫)だった。『理由』では新聞記事の引用など、よりドキュメンタリーな手法を使っているが、雰囲気的に似たものを感じた。奇しくもどちらも朝日新聞社から発行している。手法というより、物語のトーンでは、『風紋』(乃南アサ 双葉文庫)なんかを思い出す。
なんていうか、作品が似ているというのではなくて、たぶんジャンルなのだ。重さといい、リアルな現実的な事件の描き方といい、昔でいうと社会派というくくりになるのかもしれない。ただ、社会派ミステリといわれるものをあまり読んだことがないので違うかもしれないが、従来の社会派ミステリというのは、テーマとして社会的なものを扱っているものを指していたような気がする。『悪人』などで描かれるのは、最近ではありふれた事件そのものを、なぜそれが起こってしまったのかと緻密に掘り下げていくというものになっている。
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週末、土曜日からビデオ三昧。
正確にはビデオじゃないが、テレビで放送していた『バブルへGO!!』を観る。
何も考えずに楽しめると思っていたので、炬燵でぬくぬくしながら気楽に観る。改めて、たった17年で意外に世の中変わったんだなぁと思う。まあ、17年あれば赤ん坊が高校を卒業しちゃうんだから、「たった」ではないのかもしれないけれど、戦後から復興したような変化と較べたら、ここ20年、30年なんてそんなに変わっていないような気がするのだが、『バブルへGO!!』公開後から今まででもだいぶ変わっている気がしてきた。
DVDで『プラダを着た悪魔』を観る。
これもあまり考えずに楽しめて、元気の出る映画なので選択。映画館で観たときには、メリル・ストリープ扮するファッション誌のカリスマ編集長ミランダの悪魔っぷりが最高で、その悪魔にもめげず様々な難関をクリアしていく主人公と、その最後の選択が爽快と思っていた。
でも、今回観ていたら、意外にミランダがいいやつに見えてしまって、だいぶ印象が変わった。どちらにしても、面白くて元気が出るのだが、悪魔なミランダのファンになってしまったということか。
DVDで『M:I-3』も観る。
この映画、冒頭のイントロが余分というのが映画館で観たときの印象。だって、冒頭で見せた場面が出てくるまでがイントロのようになってしまうから。これは一種のネタバレじゃないのか。
だが、今回観直してみたら意外と気にならなかった。内容を知っているから、冒頭のシーンに至る前後もわかってるからじゃないか。
まだ観たばかりなのに、意外と忘れていて楽しめた。忘却力が鍛えられてきたということか。
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深夜帰宅。ただ、テレビ録画をDVDに焼いてDVDレコーダーの空き領域確保をしたくらいで、何もない一日。
昼間、歯医者に行った。
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午前中停電があるというので、電化製品の時刻やらなにやらの設定がクリアされてしまうのだろうと思っていたが、何もなかった。本当に停電はあったのだろうか。それとも、今どきの家電製品は、停電くらいどうっていうとなく、各種設定を保持しているのだろうか。謎は謎のまま残る。
また深夜に帰宅。なんだかデススパイラルっぽいこの生活を変えたい。何がそんなに忙しいのか、たいしたことしていないのに、何故忙しいのだろうか。
読書は坦々と『悪人』(吉田修一 朝日新聞社出版局)を読む。面白い。
0時過ぎても飲んでいるけど、こんなことしていると明日がまたやばい。
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