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2010年3月後半
『インビクタス 負けざる者たち』をMOVIXさいたまで観る。
面白かった、そして素晴らしかった。ラグビーのワールドカップで南アフリカが優勝するまでの映画でも、その試合を通じて南アフリカの白人と黒人が一つになっていく様子を描いた映画でもなくて、その両方を実現させようとした大統領とそれが現実となるまでを描いた映画だ。
最初、白人のラグビー選手たちが練習をする風景、道路を挟んだ反対側では貧しそうな黒人の子供たちがサッカーで遊ぶ風景が描かれ、その間を警備された自動車が通り過ぎていくと、黒人の子供たちは夢中になっていたサッカーをやめて、通り過ぎる車に声援を送る。黒人で囚人として刑務所に入れられていたネルソン・マンデラが大統領に就任したのだ。冒頭のこのシーンが象徴する白人と黒人の間の大きなわだかまりは、大統領が執務に着く最初から細かいエピソードで描かれていく。前半から国の代表選手のラグビーの試合も描かれるが、スポーツとしての試合も面白さよりチームの問題や白人と黒人の間の溝が描かれる。それらが丹念に描かれたあと、クライマックスで理屈なしにひたすらラグビーの試合が描かれると、ハラハラしながらその勝敗の行方を見守ることになり、同じく劇中で興奮する国民たちの気持ちと同化して、言葉でも理屈でもなく、国が一体化していく様子が伝わってくるのだった。スポーツの感動をそのまま国の一体化の感動につなげて見せたのは本当に見事だ。
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『アマルフィ』(真保裕一 扶桑社)読了。映画の突拍子もない展開は、小説版では違っていた。警備会社での事件以降、話の展開は変わっている。なるほど、現地で撮影できなかったため脚本を変えたというのはこれかと思う。どんでん返しは、裏の裏があったのに、映画では裏止まりになっていた。しかし小説版も犯人が明らかになった辺りからの展開は淡々としている。クライマックスなのに盛り上がりがあまりない。
続いて、『パレード』(吉田修一 幻冬舎)を読み始める。
夜、「ブラッディ・マンデイ」第8話を録画で見る。
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20時半くらいまで仕事をしたあと、仕事仲間と軽く飲みに行く。
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『東のエデン 劇場版II』をテアトル新宿で観る。
テレビ版の続編にもかかわらず、無謀にもテレビ版を見ずに劇場版Iを少し前に観たのだけど、前段がわからずに観るのも意外と面白かった。しかし、いろんなことがつながって話がわかりかけてきて面白くなったところで終わった。ものすごく、続きを早く観たいと思ったのだった。
そんなわけで、IIではもう話がわかってきたから、あの続きを楽しむのだと思って臨んだのだけれど、判っていたかと思っていたのに知らない事実がどんどんでてきて、観れば観るほどわからない部分が出てきてびっくり。終わりはまたこの後続くのかというような微妙な終わり方。しかしそれより、話の全体のテレビ版を見てすっきりしたくなる。
『パレード』(吉田修一 幻冬舎)読了。
吉田修一って、『悪人』しか読んだことがないのでどちらがより吉田修一らしいのかわからないけど、『パレード』はノリが軽すぎて別の作家かと思った。
しかし、軽いタッチの描写で描かれる若者たちの日常の裏に潜む真実は、みんな本当の自分を隠して誰かを演じて仲よくしているという話。のんびりした話の最後に衝撃的な出来事が明らかになり、これは一種のミステリかもと思った。
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朝からダークな気分。フォースの暗黒面に囚われていくようなダークさ。怒りをぶつけるところがないような感覚。
読書は『武士道シックスティーン』(誉田哲也 文藝春秋)を読み始める。単行本で読んでいるが、この本には剣道をイメージしてか、赤と白の二本の栞がついている、しゃれた趣向。
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「特上カバチ!!」の最終回を見る。「特上カバチ!!」は観ていなかったのだが、先週か先々週くらいにたまたま見て面白かった。今日もテレビをつけたらちょうど始まったところで、最終回だというのもあり見てみる。堀北真希のクールというか怒りっぽい感じのキャラがなんともいえずいい。
「ブラッディ・マンデイ シーズン2」の最終回(録画)も見る。前回最後に、スパイダーという強敵のハッカーの正体が明かされる直前で終わった。さて、その正体は誰だったのかというのが最終回の目玉だったのだが、あれっそんなことだったのかと肩透かしに合う。実は〜でしたっていうのはそれだけじゃ驚けない。伏線が不足していたと思う。まあでもドラマなのでこんなものだろう。
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目が覚めても布団の中でうだうだと過ごし、三連休の三日目を堪能する。すごく無駄な時間のような気もするが、こういう時間も大切だと思う。10時過ぎにようやく起きだして、朝食を摂る。twitterを見たり、のんびり過ごす。土曜から続いていたダークな気分がようやく薄れてくる。携帯百景にrojionのアカウントを取る。かつて利用していたtwitterにメールで画像を登録するサービスが不調になってから、代替サービスを何にしようかと思いながらずっと何もしてなかった。テスト投稿など。
夕方から映画を観に出かける。
『パレード』をMOVIXさいたまで観る。
先日読んだ『パレード』(吉田修一 幻冬舎)を行定勲監督で映画化したもの。行定勲監督って、初期の『ひまわり』などが好きだったのでなんとなくいつも期待しながら観るのだけれど、最近はあまり気に入ることがない。全部観ているわけではないが。むしろ多すぎて、見逃していることが多い気がする。
今回は原作を読んで間がないせいか、原作との違いなどが気になって、余計不満を感じてしまった。原作のあるものは、基本原作を読んでから観る主義だけど、原作至上主義ではない。今回違うなぁと思ったのは、二点。冒頭から連続通り魔のニュースが目立つこと。共同生活を送る若者たちの、ちょっと変ってはいるけれど、すごく日常的な話の積み重ねの物語だと思う。だからその日常の裏に潜むものが明らかになったときに衝撃を感じるのであって、その瞬間まではもっと日常的に物語が進んでほしかった。もう一点は、ラストシーン。ここは結末を書かずに触れにくい部分だが、なるべく触れずに書こうと思う。小説のラストで何事もなかったかのように日常に戻るシーンが、映画では凍りついたようなシーンで終わる。これでは元に戻ることなんかできやしないじゃないか。元に戻れるのかわからないが、小説での元に戻るのかぶち壊すのかそのどちらを選ぶのも自分次第というところに不気味さを感じたりしたのに。なんともそこがすっきりしなかった。
小説では登場人物たちの過去や同居に至るいきさつが描かれるけれど、映画ではその辺があまり描かれていないせいもあるかもしれない。
『交渉人 THE MOVIE』をMOVIXさいたまで観る。
図らずも、林遣都二本立てとなった。『パレード』では金髪で男に体を売って暮らしている青年の役で、感情的になってもおかしくなさそうだが軽いノリだけど静かな演技。それに対して、バイトしてコツコツ働く青年役の『交渉人』では終始叫んでばかりいる役柄。『交渉人』はドラマの映画版で、いかにもキャラクター映画といった感じなのでそれも仕方ないか。でもこんな叫んでばかりじゃ、頭がよくて冷静で真面目な青年には見えない。
ハイジャックが主たる話なので、飛行機に乗り合わせた米倉涼子と筧利夫の二人がほぼ活躍の中心。とはいえ、筧利夫の役割はお笑い中心。星野真理がお笑いコンビを組んでいる。飛行機の中で発砲はするは、爆弾手で支えてなければならなくなったりとか、突っ込み所がありすぎるのだけど、あえて突っ込み所を作っているので、それを楽しむんだろうな。そういう点では、やっぱりテレビ向きというかビデオ向きだ。
夜、せんば自由軒のインディアンカレーなるものを初めて食べる。明治四十三年からあるそうだ。店内には昔の雑誌の表紙、マッチ広告などが展示されていた。
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6時に目を覚ますが起きるまで30分かかる。連休に日ごろの睡眠不足を確保したのはいいのだが、朝寝坊を満喫していたので当然のことながら朝が辛い。そして昨日は3時就寝。休みにするべきは寝坊ではなくて、早寝なのだ。わかってはいるけど…。
休み明けの仕事は何かと忙しい。気がつけば21時半まで仕事する。
読書はあまり進んでいない『武士道シックスティーン』(誉田哲也 文藝春秋)を読む。しかし急に面白くなってきて一気に読み進む。武蔵を師と仰ぎ剣道は斬るか斬られるかだと思ってる磯山と、剣道を好きで楽しんでいる早苗。まだ映画の予告しか観ていないのに、磯山役の成海璃子と早苗役の北乃きいが目に浮かんでくる。まるでこのキャスティングが先に決まっていて小説を書いたかのようにイメージがピッタリで、映画のキャスティングの妙を感じる。無性に映画版『武士道シックスティーン』が観たくなる。
埼京線は架線トラブルで大幅遅延。電車に乗ったのはダイヤが回復した頃で運よくそれほどロス時間なく23時半に帰宅。バランタインのロックを飲んで、遅い晩御飯。何が起こったのか、ここへきて急にtwitterのフォロワーが急増。今日だけの話なのか?
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年度末に向かい急激に忙しくなってくる。昨日に引き続き、今日も21時半まで仕事。映画を観ようと思っていたが無理。読書は引き続き『武士道シックスティーン』(誉田哲也 文藝春秋)を読む。面白い。
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『武士道シックスティーン』(誉田哲也 文藝春秋)読了。
性格も剣道に対する接し方も正反対の二人が、次第に心を通じ合っていく様子がとてもいい。ぶつかりあっている前半も面白いけど、剣道を勝ち負けでしかみていなかった磯山が、ある日突然勝つことの意味がわからなくなり剣道から離れて行きそうになる終盤は泣ける。そしてこの先が続きそうな終わり方がまたいい。いや実際『武士道セブンティーン』、『武士道エイティーン』と続いていく。これはもう続編を読むしかない!
夜は仕事の打ち上げでベトナム料理を食べに行く。生ビールをさんざん飲んでから、ベトナム焼酎ルアモイ、ネプカム、ネプモイとハノイというウォッカを飲む。へべれけ。
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忙しい一日。あっという間に一日が終わりやり残したことがたくさんある。夜は送別会。メニューに値段の書いてない寿司屋でドキドキしながら飲む。いや、今日のおすすめには値段が書かれてなかったけど、綴じられたメニューの方には値段が書かれていたらしいが。
『東京島』(桐野夏生 新潮社)を持って出かけたが、1ページも読まずに持ち帰る。
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『シャーロック・ホームズ』を新宿ミラノ1で観る。
「シャーロック・ホームズ」の映画化となれば、冷静にはいられない。これが原作の映画化だったら、イメージがあっているかとか、細かいエピソードの省略や変更が気になるところだけど、オリジナルだというのだから、そういう原作との差みたいなところで変に煩わされない気がする。しかもシャーロック・ホームズを演じるのは、ロバート・ダウニー Jrだっていうから文句ない。イメージ的には違うけど、好きな俳優なので、原作の映画化でないというのと合わせると全然オーケーである。とはいえ、原作の映画化でなければなんでもありかというとそうではないので、期待しない方がいいだろうという思いも持ちながら、期待半分で観に行った。
結果、結構満足だった。アクション中心のような話を聞いていたので、謎解きのような部分はないのかと思っていたが、最後には謎解きを喋りまくる。というか、まず気に入ったのは、ホームズの部屋から銃声が聞こえて、ワトソンが部屋に入ると事件がなくて退屈して汚い部屋で鬱々としていたというくだりである。もうそれだけですべてオーケーのような気になった。
だけど、もうちょっと途中にカタルシスが得られるといいんだけどなぁと思った。地味な展開の繰り返しで、クライマックスまでがちょっと長いかなという感じがした。
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朝寝坊して10時頃起きる。が、寒いのでまた布団に入る。そして二度寝、三度寝、気が付いたらものすごく強い空腹感。15時近かった。
朝食だか昼食だかおやすだかわからない食事は、ツナサンドとカフェオレ。朝風呂でもなければ、昼風呂でさえない、風呂に入ると、もう夕方。図書館と買い物に行く。サンクトガーレンを近所のそごうで売っていると聞いたので、買い物ついでにチェックする。味見にマロンチョコレートスタウトとスイートバニラスタウトという限定醸造の2本を買う。とりあえず、マロンチョコレートスタウトを飲んでみたけど、おいしかった。この流れで鍋を食べて飲む。
夜、海外ドラマの「フリンジ」の第1話を見る。ドラマの1話だけが雑誌の付録DVDについているというやつである。1話だけ見てもと思っていたが、「フリンジ」は1話完結のような印象を受けていたので、面白いか確認するにはちょうどいいかなと思って見てみた。しかし、やはり連続ドラマはそうはいかない。事件の解決はつかないまま、登場人物が揃ってこれからっていうところで終わってしまった。しかも30分くらいだった。さてどうするかこのあと。
夜、過去日記をまとめて書く。
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久々にDVDで『ミッション・インポッシブル』を観る。トム・クルーズがすごく若いが、なんとなく貧弱な感じがしてやっぱり少し歳をとった方が魅力的な気がする。有名すぎるくらいの宙づりシーンは、その後のシリーズでもトム・クルーズ(イーサン・ハント)の得意技みたいな印象があるが、久しぶりに見返したら、手段が他になくてしかも力に頼っていたりギリギリセーフなのは計算されたものではなくてトラブルで起こったこととか、別に得意技という訳ではない。でもこれがシリーズの象徴みたいになっているわけで、面白いことだ。
読書は『ソウル・コレクター』(ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋)を読み始める。
夜、サンクトガーレンのスイートバニラスタウトを飲む。昨日のマロンチョコレートスタウトと比べるとごくあっさりした感じがした。黒ビールはいいなぁ。
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外出して中途半端に早く帰宅する。もっと早ければ映画に行くのだがそれには遅いので、昨日にひき続きホームシアターにする。
今日選んだのは、以前BSで録画した『ホット・ロック』である。ロバート・レッドフォードが主演のダイヤを盗むユーモラスなミステリー。原作は、ドナルド・E・ウェストレイクのドートマンダーシリーズの一作。この映画でロバート・レッドフォードを好きになったり、ウェストレイクを知ったり、海外ミステリに興味を持ったり、犯罪映画が好きになったりした、思い出の映画である。特に映画のラストシーン、レッドフォードが軽快に歩くシーンが大好き。久しぶりに観たけど、やっぱり面白かった。
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仕事の打ち上げで激しく飲む。結構楽しかった。しかし飲みすぎた。
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読書
12.『ブラッド・メリディアン』(コーマック・マッカーシー 早川書房)(継続・読了)
13.『ツイッター 140文字が世界を変える』(コグレマサト、いしたにまさき マイコミ新書)
14.『告白』(湊かなえ 双葉社)
15.『アマルフィ』(真保裕一 扶桑社)
16.『パレード』(吉田修一 幻冬舎)
17.『武士道シックスティーン』(誉田哲也 文芸春秋)
18.『東京島』(桐野夏生 新潮社)(継続)
19.『分類する技術が仕事を変える!』(久我勝利 日本実業出版社)(継続)
20.『ソウル・コレクター』(ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋)(継続)
映画(劇場)
16.『ニンジャ・アサシン』新宿ミラノ1
17.『ボーイズ・オン・ザ・ラン』テアトル新宿
18.『インビクタス 負けざる者たち』MOVIXさいたま
19.『東のエデン 劇場版II』テアトル新宿
20.『パレード』MOVIXさいたま
21.『交渉人 THE MOVIE』MOVIXさいたま
22.『シャーロック・ホームズ』新宿ミラノ1
映画(DVD等)
03.『ミッション:インポッシブル』
04.『ホット・ロック』
テレビドラマ
・「ブラッディ・マンデイ シーズン2」7〜9(終)
・「左目探偵EYE」7〜8(終)
・「フリンジ」1
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月末月初の忙しさに年度末の忙しさが加わり、仕事に忙殺される。21時まで仕事、特に記すべきことなし。
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