|
|
2002年5月前半
クーッ
HMVにて、『不思議惑星キン・ザ・ザ』と『UFO少年アブドラジャン』のDVDを購入。迷ったけど、やっぱり二枚とも買っておくことにした。あと、原田知世のシングル『空と糸』も一緒に買う。NTT DoCoMoのCM「ケータイ家族物語」のテーマソングに使われてるヤツ。
映画サービスデーなので、食事をして、シネマカリテ改め新宿武蔵野館4のレイトショウで、ダリオ・アルジェント監督の『スリープレス』を観る。
読書は『模倣犯』だが、昨日上巻を読み終えて、今日から下巻にはいる。でもあまり読む時間がなくて、ほんの数ページしか読んでなくて、もう少しで第二部が読み終わるのだがその手前まで。第二部で、第一部末に唐突に現れた犯人たちの真実がすべて明らかになるのだが、ちょっと気になる数ページだ。しかし、第三部は、再び現在に話が戻っていよいよ結末へなだれ込むんだろうけど、当然巻き起こる事態が想像されてちょっと辛い話になりそうだなぁという予感で、読みたいような読みたくないような。いや、もちろん読みたいのだけれど。なんとかホッとできるような終わり方になって欲しいなぁなどと思う。
『スリープレス』
時代は1986年。母親の惨殺死体の前で呆然とする少年。刑事が「必ず犯人を捕まえてやるから」と少年に語りかける。そして現代。娼婦が、自分の寝た相手が大量殺人の犯人らしいと気づいて、恐怖におののきながら逃げる。列車の中で、その犯人の青いファイルを間違えて持ってきてしまったことに気づく。その中を見るうちに、さっきの男は17年前の小人殺人事件の犯人だと気づく。携帯電話から友人に駅に迎えに来てと電話するが、電話を切った直後に着信したのはファイルを返せという犯人からの声。姿なき殺人者に怯えながら列車の中を逃げまくるが、それは単なる取り越し苦労ではなく、犯人はすでに列車に乗り込んでいたのだ。列車が駅に着くと同時に彼女は惨たらしい死を迎える。そして、迎えに来た友人は、彼女が電話で話していた青いファイルを見つけて…。
久しぶりのダリオ・アルジェントだが、あいかわらず無茶苦茶な連続殺人のオンパレードかと思いきや、最初のショッキングシーンが過ぎるとわりとスタンダードなミステリという感じになってしまう。冒頭の母親を目前で殺された少年が大人になっていて、17年前の小人殺人事件と似た事件が起こったことを友人に知らされて故郷に戻ってくる。そして、必ず犯人を捕まえると言った刑事はすでに引退し事件の記憶も薄れていたが、彼もまた事件の捜査に再び乗り出す。この展開は悪くはないのだが、もっと無茶苦茶やってほしいなぁという感じもする。
ストーリーがキチッとしている分、犯人はさっさと判っちゃうし、意外性を持たせるためのトリックも判るというか、やっぱり犯人こいつなんだと確信できてしまう。まるで予定調和のように予想通りに話が展開していくのだが、結末のぶっ飛び方だけはやっぱりアルジェント!という感じである。おみそれしました!
しかし、あまりに唐突だよなぁと思っていた結末には、ラストクレジットの流れる間に、律儀にもどうしてそうなったかという説明がされるというエピローグが続いていて、またその説明にちょっと笑った。
(『スリープレス』 2002年 監督ダリオ・アルジェント 2002/5/1 新宿武蔵野館)
ロボラット
Yahoo! ニュースで、「指示通りに動くネズミ開発=遠隔操作で脳を刺激−英科学誌」とかいう記事があった。ひー。
この記事は、脳に電極を埋め込んで遠隔操作で刺激することで、指示通りに動くネズミ、その名も!「ロボラット」を開発したとかいうもので、イギリスのネイチャー誌に発表されたらしい。ネズミの脳には、ヒゲからの刺激に反応して左右への動きをつかさどる部分と、食物などに反応して前進を指示する部分(そんな単純なのか)があるのだそうだ。
夜、新宿武蔵野館のレイトショウで、『自殺サークル』(監督園子温)を観てきた。昨日の映画サービスデーで『スリープレス』の方は整理番号30番で並んだのに、平日で『自殺サークル』は40番すぎた。結構集客力高そうだ。映画自体も面白かった。監督自身による小説と古屋兎丸のコミックも出ているのでこれも読んでみたい。
昨日の『スリープレス』のクレジットの最後にアーシア・アルジェント(ダリオの娘)の名前が出ていたのだが、なんでクレジットされているのか見落として気になっていた。映画自体には出演してなかったし、なんだろうと気になっていたのだが、今日も新宿武蔵野館だったのでプレスシートの見本を見てみたら、見立て殺人の元になる子守歌の詩がアーシアの作詩になっていた。喉のつかえがすっきり。
大後悔時代
昨夜は、というかもう今朝だが、3時くらいになってもまだ寝たくない気分で、そのまま寝ないでいろいろやろうかと思ったのだが、そうすると今日昼すぎまで寝て、起きてもまたほとんど寝て過ごすことになるだろうと思い、無理矢理寝たのだった。しかし、今日起きてみたらすでに12時近く。朝昼兼帯の食事を済ませてから、部屋でちょっとWebなどを見たら眠くなる。うっかり転がったら、そのまま3時間も眠ってしまった。なんだかすごく後悔する。せっかくの連休だからって、好き勝手やりたいことやって昼間ずっと寝てたっていうんならまだ納得できるのに。とほほ。
信じる者は救われる?
『模倣犯』(宮部みゆき 小学館)読了。昨夜、一日無駄に過ぎてしまったような気がして、そろそろ寝ようかと思ってから下巻の残りを読み始める。明け方6時近くになって眠くなってきたのと、いよいよ最後結末を読むのがもったいないと思って寝る。そして、今日残りを読む。
なんていうか、面白かったけれど、面白いという単純な言葉ではいえない。エンターテイメントではあるが、結構濃厚な作品である。第二部で描かれる犯罪にすでにやりきれない感じを持っていたけれど、第三部でも再びやりきれない展開があり、犯罪に対する無力感を味わわされる思いがある。事件は解決するけれど、何の救いもない感じがしてしまう。いや、それが事実なんだろうなぁと思うのだけれど。
『トラフィック』(監督スティーヴン・ソダーバーグ DVD)を観る。ソダーバーグ、いいなぁ。この前の『オーシャンズ11』も面白かったけれど、こちらはもっと凄い。ドキュメンタリータッチで淡々と描かれるのだが、それがまためちゃくちゃスリリング。銃撃戦の音が、パンパンとおもちゃのような音だったりするのが非常にリアル。『トラフィック』も、救いのない映画といえば救いのない映画というか、空しさを感じる映画である。
サイト改装
いろいろ不満はありつつも、完璧を求めているとなかなかサイトなんてできないので、不完全でもどんどん公開して、随時更新していくというつもりでいるのだが、日記以外はあまり更新していないので、適当なものが適当なままずっと改善されなくてとてもイヤだったので改装する。
少し前からどうしようかといろいろ試行錯誤していて、とりあえず大体の方針が決まったので今日入れ替えてみた。明日まで継続で、修正する予定。映画ノートとか読書ノートはもう少し時間をかけて整理したい。
夜、テレビで『スター・ウォーズ ジェダイの復讐 特別篇』をやっていたので、なんとなく観る。だいぶ忘れているなぁという感じ。もう、この作品の中で「アナキン・スカイウォーカー」とか言ってたんだなぁ。最後に『エピソード2』の予告をやっていた。なんだかんだいって、『エピソード2』も観てみたい。
サイト改装はつづく
昨日急に暑くなって、今日また比較的涼しくなったら、いきなり体調が悪い。どこが悪いっていうんじゃないが、疲れちゃってやる気なし。最近、なんかそんなことばっかり言っているなぁ。
なので、一日だらだら過ごしてた。昨日のサイト改装のやり残しについては、夜になってからだらだらとやる。基本デザインをそろえただけ。読書ノートと映画ノートは、日々書いたものをそのままログに残してたけど、過去ログのリンクとか一覧とかあとで直そうと思いつつそのままなのがずっと続いていたので一旦表からのリンクを切った。やっぱり、更新することが重要とはいいつつも、整理されてないのはだめだなぁと思って。
最新のうたかたの日々の右サイドに置いていた日記リンクは、ページ幅が揃わないのではずした。これをなくすかどうかが一番困っていた点で、便利だけどデザイン的によくないのでやっぱりはずして代わりにQLINKというのを作った。今までの日記リンクとほぼ同じものが画面左上に開く。ただし、Java Script onでなくてはいけない。
友人から、稲川淳二の怪談の公演に誘われる。去年も誘われて、今ひとつ観たいという気にならなくて断ったのだが、今年もまた誘われたので観に行ってみることにする。友人的にはかなりはまっているという話で、そこまで言うのなら行ってみようかと思って。
フィリッパ・ジョルダーノのデビューアルバムを聴いている。アリアのことはよくわからないが、聴いていて気持ちいい。
ネットジャンキーは偏食気味?
Yahoo!のランキングで、書籍の文庫・新書の週間ランキングを表示したら、1位『眠れぬ夜を抱いて』(野沢尚)のあと、2位から10位まで『指輪物語』でびっくりした。でも、これはイー・ショッピング゜・ブックスの統計で、PHP研究所で見るとちゃんとばらついたランキングだった。ネットショップで売れるものって、こういう風に偏りがあるもんなのだろうか。
読書習慣
休み明け早々、飲み会。おかけで、横溝正史の『幽霊男』(角川文庫)を持って出かけたが全然読む暇がなかった。
帰りにルミネ2のABCに寄る。ここは11時までやってるので、夜遅く飲んだ後でも寄れるのでいい。何を買うというのでもなく、ブラブラ見て歩く。というか、買う前に読め、という状況なので積極的に買ってはいけないと自制しながら見て歩く。
鶴田謙二の大判のコミックスの他に、画集も出ていた。山田章博の画集も欲しい。『修羅雪姫』のコミックがなくなっちゃったなと思っていたが、下巻だけまた並んでいた。なぜかコミックは、こんな風に棚にあることを見つけては安心したり、無くなってしまって買っておけばよかったとか思ったりの繰り返しである。
例の『指輪物語』コーナーでは、文庫版『指輪物語』が一冊もなくなっていた。
今月の「文學界」は新人賞の受賞作が発表になっていた。「クチュクチュバーン」が面白いよと言われて、読まないうちに一年経ったのか。
ゴダールの新作が公開されるからか、ユリイカとかその手の雑誌のゴダール特集が何種類か平積み。
結局、『羊のうた』(冬目景 幻冬舎コミックス)1〜2巻と、『自殺サークル 完全版』(園子温 河出書房新社)を買う。『自殺サークル』は、古屋兎丸のコミック版も欲しかったのだけれど、一冊しかなくて、帯が破けたり、傷んでいるので買わなかった。
帰りの電車で『羊のうた』でも読もうかと思ったが、満員でそれどころじゃなかった。空いて椅子に座ったら記憶を失う。
横全読歩
『幽霊男』(横溝正史 角川文庫)を読み始めるが、まだ冒頭部分だけしか読めていない。
ヌードモデルなどを仲介するモデル仲介業の元に薄気味悪い男−−幽霊男がやってくるところから物語は始まり、幽霊男のアトリエに行ったモデルが忽然と消え失せる。この導入部分を読んでいると、『人面瘡』(角川文庫)に収録されていた短編などを思い出す。そのアトリエは、今や空き家になっているが、以前は気の狂った画家が住んでいたとか、その画家は今は失踪しており、もしや幽霊男の正体はこの画家なのではないかという憶測が飛ぶとか、そういう部分が似ている。どうも横溝正史は、短編をあとから長編にするだけでなく、一度書いた短編でも、そのアイディアをまた再構成したり、昇華して新たな長編にすることも多いようだ。
また、少し忙しくなりそうな気配。
悪の健康診断
健康診断を受けるため朝食は抜き。昼にはその分、鰻を食べたのだが、今度は晩飯を食べる時間のないまま11時になり、ビールを一杯飲んでラーメンを食べる。なんだか、健康診断を受けるために、不健康な目にあっている気がした。
読書は『幽霊男』(横溝正史 角川文庫)で、半分まで進む。
「恋愛」宗教
「その人のことを本当に好きなら、その人が何をしようと好きでいられる」という命題は、こと恋愛に関しては正しいと思う。なぜなら、その行為が許容範囲を超えたときに、その人を嫌いになる代わりに、「その人が、そんなことをするはずがない、と思いこむ」という道があるからである。伝聞ではなく、自らの目の前で見ていても、それは何かの間違いで、違うことなのだと思いこむ、本当に好きならそういうことが「できる」。それこそ、恋愛の宗教化のように思うのだが、どうだろうか。
中華づくし
最近、中華が多い。今日の昼は麻婆豆腐で、夜はまたラーメン。昼飯はいつのまにか三軒くらいの店を交互に行くパターンになっていて、そのうちの二軒が中華なので、勢い中華が多くなる。夜は、遅くなって飲み屋に行くかラーメン屋でラーメンで済ますみたいなことになり、ラーメンの確率が急激に上がる。
コーマ
一日昏睡状態。
理不尽
昼頃起床。なんとなく、音楽などを聴いていつのまにか一日が終わる。何かしているとすぐに眠くなり、間欠的に寝ているし。なんだか、最近の週末はこんなのばっかりだ。体力が落ちているのか。夜になって、元気になり、明け方3時半まで仕事をする。いや、ちょっとのつもりで始めたら熱中して気が付いたら3時を過ぎていたのだ。仕事! なんでそんな時間に仕事を!
地雷原突入
突然だが、本格的に仕事が忙しくなった。地雷原突入で、あちこちで火を噴きながら、こちらも吹き飛ばされそうな勢いである。なので、しばらく更新が滞るかもしれない。
金曜日には読み終わりそうな勢いだった『幽霊男』(横溝正史 角川文庫)は、土日と放っておかれて今日続きを読む。ようやっと読み終える。
『幽霊男』
片手にパイプを持った、顔に包帯を巻いた男が表紙になっている。もちろんこれが幽霊男で、この幽霊男の巻き起こす猟奇的事件を扱った金田一耕助ものである。横溝正史というと、山奥の村社会という狭い世界の中に、過去の因縁、一族の歴史を背景に起こる禍々しい事件、おどろおどろしさと若干のエロティシズム、猟奇的かつ耽美的な死といったイメージなのだが、『幽霊男』は東京を舞台にもう少しハイカラな感じでしかしエロティシズムについてはいつもより多めに回しております、といった感じでむしろエログロ色が強い。
ヌードモデル紹介業が事件の舞台になって、そこに所属するヌードモデルたちが殺されていったり、その死体が一種の芸術のような扱い受けたり、極めつけは最後の犯人のサディスティックな行為とか。どちらかというと、金田一耕助は狂言回し的な扱いで、犯人の巻き起こす事件の数々を耽美的に描いている話といえようか。
狂言回し的とはいったものの、金田一耕助は登場シーンがちょっと面白いし、結末でもバシッと締めてはいるけれど。まあ、金田一ものとしては異色な印象があって面白かった。
不健康生活
昼食、コンビニおにぎりとお茶。打ち合わせ中に、コーヒー3杯。おやつに、プリングルズ少々。晩飯は22時過ぎに桂花で太肉麺。12時過ぎて、缶ビールを飲む。あー、躰に悪そう。
今夜も新宿ルミネ2のABCを徘徊。先週金曜日発売だったはずの『浦賀和宏殺人事件』(浦賀和宏 講談社ノベルス)は数冊立てかけてあるが、『朽ちる散る落ちる』(森博嗣 講談社ノベルス)はない。売れたのかな。
ここのミステリ、特にノベルスに対する扱いは結構酷で、ノベルスには棚一つしかない。従って置いてあるのも特定の作家に限られるのだが、京極夏彦があるのはそれほど意外でもないが、浦賀和宏、殊能将之があるというのはそこそこ認められているということか。そこへいくと、森博嗣が揃っているのは僕としては意外な気もする。
ABCでは何も買わない。ポケットに入れていた『七つの仮面』(横溝正史 角川文庫)も結局1ページ読みかけただけで読まなかった。
ユーリズミックス
週末なんであんなに寝てばかりいるのかなぁと思ったが、よく考えてみれば、睡眠時間は毎日3時間くらいのナポレオン睡眠だった。電車で本が読めないのは読もうと思ってもすぐ眠くなるから。そして、昼飯が2時半とか晩飯が22時半とか変則的生活。普段眠い癖して、夜は午前3時くらいまで眠くないとか、躰のリズムなんてずれっぱなし。というか、そういうリズムに合わせて生活できたら楽なのに。
『七つの仮面』(横溝正史 角川文庫)を読み始める。表題作「七つの仮面」と「猫館」を読む。「七つの仮面」は、女性の告白形式をとっていて、一人称「あたし」の「ですます」調なのに、途中で突然「である」調に戻ってしまったりして、興ざめする。ちょっとこれは文章としてまずいだろう、横溝さん。でも話自体は結構面白かった。「猫館」は、占い師の女性が殺されるが、その現場は奇妙なことになっている。ほとんど事件が解決しないまま残り1、2ページになってしまって、謎の解釈についてはほとんど要約的に語られ、それは状況証拠としての解決でしかない。どちらかというと、この世界の雰囲気を書きたかっただけなのかもしれない。両方とも金田一耕助はちょっとだけ顔を出し、肝になる謎を解く発言をするという狂言回し的登場の仕方をする。でも単なる脇役という感じはしなくて、美味しい役回りだなぁと思う。
|
|
|
|
|