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2003年8月後半
DVDで『イギリスから来た男』(監督スティーヴン・ソダーバーグ amazon)を観る。刑務所から出所したイギリス人の男が、事故死したという娘の死の真相を確かめにアメリカにやってくる。娘は事故死でないと信じる男は独自の調査を始めるのだが、老人とは思えない無謀振りが痛快で、もの凄くかっこいいのと同時にオフビートな笑いに近い可笑しさを感じさせる。なかなか面白かった。
『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)読了。面白かったが、何のひねりもないというかまさにこうだろうという真相に真っ直ぐに辿り着いてしまう。これは一種というか完全にバカミスだと思うが、間に蘊蓄を詰め込んで京極堂が憑き物落としをすると真面目な話のような気がしてしまう。いや、それは気のせいだ。こんなことでいいんだろうか。
あとはほとんど寝ていた。感想を真面目に書こうと思っていたがなんとなく書く気にならない。他にもあとで書こうと思って溜めていたものが、ほぼ一月分溜まってるのだな。もうこれらは諦めるか?
何故か、理由はよくわからないけど、やる気が出ない。困ったことだ。
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昨日、感想などを真面目に書く気がしない、やる気が出ない等書いたが、トップの「挫折を約束された計画の妄想」についてだけはずっと考えている。今は日付の区切りなく逐次更新して(コメントについては日にちをつけて追加したが)、過ぎ去ると消している。ログは残していない。結局、日記と同じ内容になるわけだから。カレンダー的なこともやってみたくて、やりたいことと全然違うなと思ったりして。などと書いているのは、”計画の妄想”もないまま、ライヴに行ったり、リストにない本を読み始めたので余計意味がない気がしてきた。ははは。
行ってきたライヴは、原マスミの「真夏の夜の弾き語り」(南青山MANDA-LA)。いつもながら素晴らしかったけれど、今日は特にギターが激しくて、改めて原マスミのギターに感激した。年間のスケジュールが大体決まってきてしまったので、次回はクリスマスみたいなことを言っていた。誰か知り合いがいるかな、と思ったが誰にも会わなかった。ここでのライヴには何回も来ているのだが、いつも誰にも会わない。
読書は『ネバーランド』(恩田陸 集英社文庫 bk1 / amazon)を読む。予定では次は『子どもの王様』(殊能将之 講談社 bk1 / amazon)なのだが、雨の中単行本を持ち歩くのは嫌だったので文庫にした。
そんなこんな。
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読書は昨日に引き続き、『ネバーランド』(恩田陸 集英社文庫 bk1 / amazon)。昨日に引き続きとかいって、実は昨日はほとんど読めてなくて、今日の読み始めは話に入り込めるかどうかと思いながら読む。恩田陸は好きなのだが、寮生活の男子学生たちの物語というのが引っかかる。と思いながら読み始めたのだが、一気に話に引き込まれる。男子寮で起こる事件といっても、帰省して残された三人と近くに住む一人のあわせて4人だけのちょっと閉じた世界。最初の晩からミステリーな出来事があり、それからいくつもの謎が重なっていく。章のタイトルが「第一日」〜「第七日」となっているので、その七日間の出来事なのだろう。まだ半分だが、なかなか面白い。
しかしタイトルの「ネバーランド」って、「ネヴァー」でなくて「ネバー」だと粘々した感じがするのって僕だけか。かといって、「ネヴァーランド」というのも字面が悪い気がする。
新宿で、『ハルク』(監督アン・リー)を観る。言うまでもなく、アメコミの「超人ハルク」の映画化である。しかし実は「超人ハルク」については、主人公が変身して凶暴なハルクになることしか知らなかった。テレビドラマにもなっていたはずだが観てなくて、ただその影響で何となく知っていたんじゃないかと思う。アメコミなので、『スパイダーマン』みたいに特別な力を身につけて、悪と戦うのかと思ったらそうでもない。怒りを感じてハルクになってしまうとただひたすら暴れてしまう。一応、ヒロイン(ジェニファー・コネリー)を助けようと思ったり、彼女の前で心を落ち着かせることによって元に戻ったりするのだが、目的が彼女を助けるためでも戦ってる最中は只の獣になっている。拳銃どころか戦車もものともせずに戦うというのがもの凄くて、よくよく考えると馬鹿げているのだが真面目に観てしまった。何とも味のあるヒーローだ。
ワツニュで紹介されている「Dialog in the Dark Japan」が興味深いイベントだと思っているが、一点気になっていることがある。それはこのタイトルで、ビョーク主演の映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のタイトルに似ているけれど、両者は何か関係があるのだろうかということ。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の方は1989年に生まれたそうで、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は2000年の映画だから、ラース・フォン・トリアーはこれを知っていて、ここからタイトルをつけたのだろうか。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の方が別のイベント名だったのを、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のあとに名前を真似たというのも考えられるけど、前者が自然か。だからどうということはないのだが、気になった。ちなみに、空席状況を見てみるともう全回満員なのね。U5さんのリポートを楽しみに待つことにしよう。
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Quinka, with a Yawnの今日の日記は「ワン・コイン・タクシー」について。キンカの掲示板にそれについての書き込みがあったのだが、その発言者の方が「ワンコインタクシー」と中黒なしで書いていた。中黒ないと、「ワンコ・イン・タクシー」と読めてしまう。ほのぼの。
『ネバーランド』(恩田陸 集英社文庫 bk1 / amazon)は暇がなくて読み終わらなかった。
昼飯抜きで21時まで軟禁状態。カプリチョーザでスパゲティとピザを食べる。そして2時間近くかかって家に帰る。なんていうよく判らない生活をしているので。
それはともかく、小説の方だが、実際にいないようなさわやかな高校生(たぶん美形)たちの幻想とミステリーの物語かと思っていたが、後半だいぶドロドロしてきた。
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『ネバーランド』(恩田陸 集英社文庫 bk1 / amazon)読了。ドロドロは昨日がピーク、結末に向かって青春学園小説らしく収まっていく。もちろん、そのドロドロは嘘だったとかなかったということではなくて、現実として受け止めつつも青春小説として戻ってくる。これが40歳過ぎの大人の物語だったらこうはいかないだろう。また恩田マジックに絡め取られた感じで、大事件(考え方によっては大事件なのだが)も起こらず、それでいて興味を持続させ、いくつかの謎の提示と解答というミステリのお約束もあり、それでいて青春学園小説として完結する。解説にも書かれていたが、その後の彼らに会いたいという気持ちにさせる。面白かった。
『HERO』を観る。監督はチャン・イーモウ、撮影はクリストファー・ドイルで、出演はジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、ドニー・イェンという超豪華キャストにも関わらず、今まで聞いている評判は意外に悪い。ちょっと期待度を下げて観たせいか、思ったよりよかった。アクション大作ものとして観てしまうと、もうひとつ物足りないのだが、これはアクション大作の形を取ってる結構マニアックな映画だと思った方がいいんじゃないだろうか。監督はチャン・イーモウだし。それにしてもこの映画で、マギー・チャンも綺麗なんだけど、如月を演じるチャン・ツィイーがもの凄く可愛い。感情を面に出して、戦いのときなどに見せる歪んだ表情までが魅力的に感じた。
『ネバーランド』を読み終えたけれど、次はまだ何も読んでいない。ABCをぶらぶらして、欲しい本がうなるほどあったがなにもかわない。次はいよいよ『子どもの王様』(殊能将之 講談社 bk1 / amazon)を読む順番なのだが、単行本を持ち歩きたくない気分で今日も持たずに出かけてしまった。明日もまたちょっと持ち歩きに不便なので迷っている。
サイト改装というか、トップページの変更は地道に検討中。ちなみに、「挫折を約束された計画の妄想」は「妄想計画」と、コーナー名が短縮化した。前にこのサイトは自分に一番便利に作っているということを書いたが、やっぱりそれは間違ってるのではないかと思い始めた。自分に便利で面白ければ、自分と趣味の合う人にも便利で面白いものになるだろうという考えなのだが、書き手と読者はやはり裏返しの関係にあるので内容についてはともかく、プレゼンテーションは逆にならないとヴィジターには便利にならないのだ。それを反映するわけではないのだが、そういうことも含めて考え中。ただ大きく変更するつもりはなくて、当面いじるのは「妄想計画」のコーナーのみ。これは前から思っているカレンダー的な要素をうまく融合させたいところだ。
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『子どもの王様』(殊能将之 講談社 bk1 / amazon)か、『五輪の薔薇 I』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)かと迷った末、『五輪の薔薇』を持って出かける。『子どもの王様』は鞄に入らないし、鞄を持たないときなら本だけ持ち歩くのも構わないが、片手に鞄、片手に本を持ち歩く気にはならず。
しかし朝は眠くて1ページも読めず、帰りの道すがら読み始める。19世紀イギリスを舞台にしているというし、タイトルが『薔薇の名前』を思い出させるし、帯の「迷宮世界」という言葉や全5巻という長さから、重苦しくもペダンチックな世界を想像していた。
最初の章の最初の節がその予想通りだと思っていたら、次の節で語られるのは一人の少年の話で意外にさくさくと読める。単なる腕白少年のような彼の日常に、妙な浮浪者風の男の登場、そして彼自身は父親がいないがその理由については母親もまだ話してくれない……。なんとなく少年を主人公にした冒険小説の始まりみたいな導入部分である。そういや、この小説の紹介文ではディケンズにも例えられていたっけ。
ということで、まだ冒頭しか読んでいないのだが早くも熱中させられそうな気配。
夜、今日も新宿ルミネ2のABCに寄り道。なんとなくぶらぶらして、でも結局なにも買わずに帰る。
ふと気づいたのだが、本屋の楽しみに立ち読みというのがあったっけ。最近、ネットの書店ばかり利用しているのですっかり忘れていた。昔と違って長く立ち読みすることはなくて、パラパラ捲るくらいなので、そんな当たり前のことに気づかなかった。このところ続けて「日経エンターテイメント」とか「Pen」とか雑誌を買って読んだのだが、何か面白い雑誌はないかと思っていて気づいたのだった。そう、最近ちょっと面白い雑誌を探している。
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なんとなくついてない一日。用事があって帰るに帰れず。しかし待ちぼうけ。飲みに行く話中止。一人で蕎麦屋に行くが満席。
ビックカメラの書籍コーナーで、PDA関係の雑誌、書籍をいろいろ見て、あとはまっすぐ帰宅。夜、無茶苦茶眠くなって、畳に転がったらそのまま3時くらいまでぐっすり寝てしまう。
そんなわけで特に話題なし。
トップページの「妄想計画」は日替わりで、興味ある映画とか本とかライヴとかその他いろいろについてアップすることにした。新しいネタがないときは前の日のまま。午前0時更新の予定で、0時に更新がなかったらたぶん更新しない。今は前の日のログを残していないけど、その日一日で消えていくのではなくて、過去ログも載せるつもり。
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昼間はどよーんとした一日。というか最近はずっと土曜日の昼間はぐたーっと休養日で、DVDを観るくらい。今日はDVDすら観ずにどよーんとしている。夕方おもむろに活動開始。Quinka, with a YawnがEgg siteのライヴに出演するというので。
Quinka, with a Yawnは、だいぶ前にあがた森魚とかHALCOとかの出ているライヴに出演して、そのときに聴いてものすごく気に入ったユニットである。演奏を聴くには、唯一一枚出ているミニアルバム『QY7』(amazon)を聴くか、ライヴハウスに足を運ぶしかないのだけれど、ずっと忙しい日々が続いていたのもあって、ライヴの予定を見てもずっと見逃していた。今日も夕方になるとだんだん気力がなくなっていくのだが、そのわずかな気力を振り絞って出かけた。結果、すごく良かった。行ってよかった。ライヴハウスでのみ販売しているという「INDEX」と存在を知らなかった一曲のみ収録の「ラムチェリーコーク」を購入。物販をキンカ自身がやっていたけど、ただCDを買うだけで何も話せなかった。
ライヴはフルカワモモコのレコード発売のライヴで、他にchiki sounds、無頼庵ともちろんフルカワモモコが演奏した。それぞれの演奏前に自主制作映画みたいな映像を流していて面白かった。chiki soundsは、無茶苦茶楽しそうに演奏しているドラムスから目が離せなかった。今度でメジャーデビューするという無頼庵は歌は正統派の歌いっぷりなのに、MCがおとぼけコントみたいでそのギャップが可笑しい。会場からもかなり笑い声が漏れていた。フルカワモモコは結構好きなタイプの曲なのだが、最初から最後まで力一杯歌うようなところが物足りない。なんかもっと変な方がいいのだけれど。
それにしても、Quinka, with a Yawnは良かった。前に聴いてから時間が経っていて、もしかしたらそんなに良かったわけじゃないのかもしれないと思ったりしたのだが、大間違い。良かった。すごく良かった。次のライヴは9月13日で、土曜日なのでこれも必ず行こうと思う。
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昨日に引き続き、さらにどよーん。昨日のライヴが良かったので、何もしていないのに妙に昨日が充実した日のように思えて、「昨日はライヴに行ったから今日はのんびりしようか」などと思っていた。昼間は無茶苦茶暑いし、そんな風に一日流れそうな気配だったが、夕方になってなんとか気力が回復。というか、とにかく出かける。
新宿でブライアン・デ・パルマ監督の『ファム・ファタール』を観る。個人的にもっとも嫌いな夢落ちに堕するかと思いきや、迷宮的な混沌とした結末に関心。面白かった。デ・パルマ、いいなぁ。
『五輪の薔薇 I』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)を読了。面白いので、このまま全5巻読破決定。ABCで、残りの2巻〜5巻までまとめ買い。というわけで、『子どもの王様』(殊能将之 講談社 bk1 / amazon)の方には一向に取りかかれない。ごめんなさい、殊能先生。
ところで、トップの「妄想計画」は、「来るべきうたかたの日々」にあげているようなこれからの予定をあげて、それで埋まらない分は過去のお勧めものなどを取り上げればいいと思って始めたのだが、始めてみたらあまりにネタが足りなくて慌てる。そうなのだ。一日一アイテムって、月に30アイテムだ。そんなの当たり前か。というわけで、早くもネタ切れの予感。いや、新しいネタがなければ前の日のネタをそのまま表示する予定だったじゃないか。そう思いながらもネタを求める今日この頃。
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『五輪の薔薇 II』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)を読む。主人公ジョンと母親はロンドンへ。遺産相続がらみであることは判るのだが、背景がなかなか明らかにならない。そして誰が敵で誰が味方なのか。なんとか危機を乗り越えるのだが、ジョンと母親の運命はどんどんと悲惨な貧民の生活へと落ちていく。冒険活劇ではないけれど、波瀾万丈の物語というのはこういうことかもしれない。次から次へと押し寄せ二人を翻弄する波に、何日も何ヶ月もかかって揉まれていく。とにかく面白い。
「妄想計画」は今のところ毎日更新中。なんでこんなことを始めてしまったのか。早くもねネタ切れの危機が訪れる。毎日変えるだけのネタがなければ、アクセスする度に違うネタが表示されるのもいいかもしれないと思う。でもそれだと一度に何度もリロードして全部見てしまって、あとはもう見たものが繰り返しでるという感じがするんだろう。そう考えると毎日更新の方がいいのかもしれない。過去ログは作成準備中だったのだが、こうやって毎日変わってしまい、過去ログは見られないというのも面白いかもしれない。
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引き続き、『五輪の薔薇 II』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)を読む。2巻は600ページを超える厚さだが面白くて一気に読み進む。さすがに読み終わらず、ちょっと分厚いが一気に読み進んで4分の3くらいまで。いよいよ話は急展開。
Quinka, with a Yawnの「メトロパスポート」が収録されている『OUR REBEL SONGS〜素晴らしきコアレコードの世界〜』(amazon)を購入。「メトロパスポート」もいい。
夜中、火星が見られるか外に出てみたが完全な曇り空だった。
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『五輪の薔薇 II』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)読了。面白かったけれど、最後のあたりは主人公の境遇が悲惨で単純に面白いとか言ってられない。マカロニウェスタンの前半なんかと同じだ。
2巻の最後でいよいよ最悪の事態になってしまい、いよいよ主人公が立ち上がるのか? しかしどうやってこの境遇から這い上がるのか。まだまだ先は長そうだ。いや、話自体はあと3冊で完結するのは判ってるけれど。
今日も夜中に外に出てみるが曇り空で火星は見られない。3日前に見えた赤い星が火星だったのかもしれないと思っているのだが、どうなんだろう。肉眼だとどれくらいの大きさに見えるのか調べてないのだった。
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昨夜、またまた寝つけなくて、朝までほとんど眠れなかったような気がするのだが、たぶんうとうとはしていたのだろう、朝起きても意外に眠くはない。
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(↑うちの猫、ケイが割り込みで発言。早く寝ようということらしい。)
『五輪の薔薇 III(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)を読む。3分の1程度。やっぱり物事は簡単に進まず、またハラハラする展開。
夜は飲み会。
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今日も飲み会。それほどたくさん飲んだわけではないのだが、久々に結構飲んだ感じ。なんということはなくとりとめのない話しかしていないのだが、それなりに面白かった。
昼間は暇がなく、飲んだあとは眠くなって読書はほとんど進まない。家にも比較的早く帰ってきたが、眠くて12時くらいには居眠りしてしまう。2時間くらい寝て夜中に目を覚ましたが、中途半端に寝てまた明け方まで夜更かししているよりもさっさと寝てしまった方が今の夜型生活から抜けられるかと思って、そのまま寝る。
あれ、もう書くことがない。
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昨日、日記に書くのをすっかり忘れていたのだが、CDショップに寄る時間が少しあって、『Discover URC』(amazon)というオムニバス盤を買ったのだった。ところが、うっかり鞄ごと仕事場に置いてきてしまい聴かずじまいだった。それで今日はそれを取りに出かける。
このCDはどんなものかといえば、タイトルから想像つくようにURCレコードのトリビュート盤である。高石友也とジャックスの「明日なき世界」、高田渡の「自衛隊に入ろう」「コーヒーブルース」「鎮静剤」、友部正人の「まちは裸で座り込んでいる」「もしもし」とか、はっぴいえんどや早川義夫はない。カバーしているのは、有名どころでは忌野清志郎とか夏木マリとかがいるのだが、むしろガガガSPとか空気公団とかSAKANAとかインディーズ系の若手がカバーしていたりする。
カバーされている曲はほとんど知らないと思っていたのだが、聴いてみると聴いたことがあったりして、CDの帯に書かれているコピー「知らず知らずのうちに、好むと好まざる関わらず、僕たちはURCという名の遺伝子を受け継いでしまった。」ってのが、うまいこというなぁと思った。
などと、なぜ突然こんなCDを聴いているのかというと、Quinka, with a Yawnが参加しているからである。高田渡の「コーヒーブルース」をカバーしている。これがまたよかった。最近、Quinka, with a Yawnがどうしようもなく良い。歌を聴いていると、歌詞につられて三条にいかなくちゃと思う。ちなみに京都に行くとほぼ必ずといっていいほどイノダにはいくが、コーヒーを飲みにじゃなくてジンジャエールだったり、いつも三条の本店じゃなくて京都駅地下のポルタ店だったりするけれど。今度行くときは歌詞の通り、三条堺町のイノダに行かなくちゃ。
さらに、タワーレコードに行き、「Kheer」というCD付きの雑誌を買う。最新号の15号を購入。バックナンバーがあるか訊いてみたが、バックナンバーはないという。Quinka, with a Yawnのサイトには書かれていなかったのだが、Webを見ていて偶然、この付録のCDにQuinka, with a Yawnが参加しているのを見つけたのである。他に収録されているのは曲のようなのだが、Quinkaだけ区切り線の下にタイトルと名前が書かれていて違うように思えるのだが、それがたとえなんであれまず聴いてみないと気が済まない。
税込み1050円で買って聴いてみると、それは音楽というか効果音のあるちょっと変わった物語の朗読だった。朗読もちょっと早口に息もつかずに話すような感じで、しかし息苦しくもそれほど慌ただしくも感じない。逆にQuinkaの柔らかい声のせいかほわほわとのんびりした感じがする。話自体はシュールなのだが、この語り口がよけいに不思議な感じにする。Quinka, with a Yawnの曲を聴きたいという欲求は満たされなかったが、Quinkの別の側面を知って満足。
この間、ライヴの時に買った「Index」という自主制作盤について書いてなかったかもしれないが、「Index」も趣向としては似ている。これは展覧会用に作ったCDだったのだが、50個の文章を50人の人に朗読して貰ってそれに背景の雑音を含めて、「音楽」にした実験的なものだったのだ。これを聴いたときにはあまりに予想外でガッカリしたけれど(実は1回しか聴いていない)、環境音楽的に流しておくのには面白い気がする。
Quinka, with a Yawnのサイトにある掲示板に、TOYOTAのCMのナレーションをしたのだがそのビデオがTOYOTAのサイトで見られるという情報があり、ナレーションのチェックをする。というわけで、今日はQuinka, with a Yawnの日みたいだ。この前、ライヴを聴きに行くまではこれほどまで気に入っていた訳ではないのだけど。
夜、『天使の牙』を観てきたが、原作と全然違っていた。いや、違うのはいいんだけれど、詰め込みすぎで無茶苦茶なことになっていた。脚本が酷すぎる。書きたいことがたくさんありすぎるのであとにするが、あとにするとまた書かないんだろうな。
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良き埼玉県人として、知事選挙に行く。選挙会場では、自分の券を渡すとバーコードリーダーで読みとって、一瞬で検索できて、それをさらに次のPCでOKするだけで処理がすむようになっていてビックリ。この間までは、名簿をひっくり返して、判子を押していたと思うのだが。こういう進歩は、だんだん現実がSFの未来社会みたいになっているなと思わせる。一度そう思うと、もう慣れてしまうかと思っていたのだが、最近ことある毎にそう思う。格段の進歩があったわけでなくても。特に、子どもの頃に見たヒーローもののアイテムが現実化したようなものを見かけると強く感じる。歳をとったということだろうか。あ、そういえば、また一つ歳を取ったのだった。
映画館で観て、DVDでも観ている『オーシャンズ11』(監督スティーブン・ソダーバーグ amazon)を再鑑賞。この映画、すごく面白かったのだが、「つまらない」という感想をよく耳にした。理由は、豪華キャストの割にハリウッド的な派手さ−−カーチェイスとかど派手なアクションとか大爆発とか−−がなかったせいだと思っていたのだが、今日観直していて映画のシーケンスが凝っていてわかりにくいのかもしれないと思った。『イギリスから来た男』の凝り方が激しくて、あれと違ってわかりやすいエンターテイメント映画だと思っていたのだが、やっぱり凝っていて、ひとによってはよく判りにくかったのかもしれないと思った。ムダなくビッシリと話ができていて、ちょっと目を離すと細かい描写を見逃してしまうので、物語が分からなくなる訳じゃないが気を抜けない。最初に観たときにもこんなに凝っていると思っただろうか。何回か観たから細かい部分に気づいたというのもあるのかしもれない。
夜から体調不良で、寝てばかり。
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2日ばかり日記をさぼった。というのも毎日夜更かし気味なので、土曜日に明日書けばいいかと思って先延ばししたのだが、日曜の昼間はなんとなく書く気にならないまま後回しにしていたら、夜になって具合が悪くなってしまったのだ。
それでも「妄想計画」だけは自動的に更新される。(そう、これは0時に更新します、といっていたけれど、自動更新なのである。)素晴らしい。便利だ(もちろん準備が大変なのだが、当日は楽)。とか思っていたが、下の日記の日付が先月のままで、さぼっているのがまるわかりという欠点があることに気づいた。こうなると、やっぱり日記なんてよくないんじゃないか、誰も僕の日常なんか興味ないんじゃないか、ましてや、隣の最近聴いている音楽とかいらないんじゃないか、とかすべてマイナス方向に思い始める。「来るべきうたかたの日々」なんかの「これから」の情報の方が過ぎ去った(ありふれた)日常よりずっと意味があるんじゃないか、などと思う。この辺前向き。
前から何度か書いているけれど、ニュースサイトを自分自身ではやる気はないのだが、それはたぶん、疲れるしどこかで飽きるだろうと思うからだ。それなのに、「妄想計画」や「来るべきうたかたの日々」みたいなものをもっと前面に出したニュースサイト的な方がいいのかなと思ったりしている。そんなわけで、ニュースっぽいことをしながらも自分で飽きずに面白くやれる方法はないのかとちょっと考え中。
とはいえ、日記をやめる気はない。日記は好きで書いているので、やめようがないというか。なんていうか、自分の日記を読むのが好きなんである。以上、たわごと。
今日はシャンテシネで『藍色夏恋』を観る。久々に単館系の映画を観た。最近、只映画ばかり観ているので自分の見たいものというより、割と話題作みたいなものばかり観ていてこういう映画はあんまり観ていなかった。やっぱりこういう映画を観に行かないとダメだなぁと思う。予告でマイケル・ウィンターボトムやアトム・エゴヤンの新作の予告を観て、うわー、すごく観たいと思う。アトム・エゴヤンの新作の話は聴いていたのだが、まだ日本では公開しないのかと思っていたが、自分が単館の映画館などに足を運んでいないから予告を観ていなかったのだった。反省。
先日、混んでいて入れなかった蕎麦屋に行って飲んで帰る。映画はよかったし、酒はうまいし、蕎麦もうまい。ささやかな幸福を感じつつ帰宅。
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